2013 Fiscal Year Annual Research Report
オーファン受容体とそのリガンド同定による放線菌二次代謝制御の統合的理解
Project/Area Number |
24310157
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
仁平 卓也 大阪大学, 生物工学国際交流センター, 教授 (70144441)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木谷 茂 大阪大学, 生物工学国際交流センター, 准教授 (10379117)
木下 浩 大阪大学, 生物工学国際交流センター, 助教 (20294035)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 放線菌 / 信号伝達 / オーファン受容体 / 未知リガンド |
Research Abstract |
1.各制御遺伝子についての、転写プロファイル解析とRNAiによる転写抑制/多波長HPLCによる二次代謝産物解析 最小培地、炭素源制限培地、窒素源制限培地、リン源制限培地、無機塩制限培地、各種難資化性炭素源培地など、異なる培養条件下で液体培養を行い、候補とした制御因子遺伝子の転写プロファイルをRT-PCRにより解析した。同時に、多波長逆相HPLCにより、二次代謝産物の生産プロファイルを詳細に測定し、各培養条件でどの時期から二次代謝モードに移行するかを決定した。二次代謝への移行時期に、明瞭な転写変化、特に転写上昇を示す制御因子群が、オーファン受容体のまず第1の候補群となる。各遺伝子につき、RNAi手法を援用して転写を抑制し、転写抑制が二次代謝産物のプロファイルや開始時期に与える影響を決定することで、オーファン受容体の第2の候補群を選別した。 2. 組換え型受容体タンパク質をアフィニティー担体とした低分子リガンドの濃縮、精製、構造決定 信号物質として作用する化合物は、通常低濃度でしか存在せず、効率的な濃縮と高感度の精製法が必須である。このため、オーファン受容体として機能する制御因子を組換え型タンパク質として大量発現し、アフィニティー担体として用いて高度選択的に濃縮を行った。濃縮された低分子リガンドには、更にtert-butyldiphenylsilyl化などの発色性誘導体化を施し、逆相HPLCにて精製を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
リガンド未知であり二次代謝に関与すると予想される制御タンパク質の選別を終了し、組換え型制御タンパク質の大量発現、精製を完了している。組換え型制御タンパク質を用いてアフィニティ担体を作成し、培養液並びに菌体抽出物を材料として精製を試みた結果、制御タンパク質依存の低分子物質を確認でき、現在精製中である。
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Strategy for Future Research Activity |
申請した研究方法に基づき、二次代謝に関わると推定された制御タンパク質の未知リガンドを単離し、NMRなどによりその構造を決定する。
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Research Products
(1 results)