2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24310194
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤目 ゆき 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (60222410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木戸 衛一 大阪大学, 国際公共政策研究科, 准教授 (70204930)
今岡 良子 大阪大学, 世界言語研究センター, 准教授 (50273735)
南田 みどり 大阪大学, 言語文化研究科, 教授 (80116144)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | WIDF / National Assembly of Women / 中華全国婦女連合会 / 朝鮮民主女性同盟 / リリー・ベヒター / ケート・フレロン / 世界平和評議会 / 日本婦人団体連合会 |
Research Abstract |
本研究の目的は、冷戦時代の国際女性運動に関する資料を収集、分析し、女性運動が果たした世界史的役割を実証的に明らかにすることである。 2012年度には、予定した研究計画をすべて実施し、予定以上の成果をあげることができた。 英国の全国女性会議とモニカ・フェルトン、ドイツの民主女性連盟とリリー・ベヒターに関しては、代表者の藤目と執筆文旦者の木戸がそれぞれ研究成果の一部を『アジア現代女性史』に発表した。 インドに関しては、藤目が渡航して1950年代から60年代のインドにおける女性運動と平和運動に関する文書資料を収集し、歴史的証言を記録することができた。南北朝鮮と日本に関しては、漢陽大学の梁東淑の協力を得て、朝鮮民主女性同盟の活動に関する調査を行い、広島で被爆した在日朝鮮人女性に関する聞き取り調査をも開始した。 中国に関してはアジア現代女性史研究会において、中華人民共和国創立時期から1950年代を中心に、WIDFの加入団体である中華全国婦女連合会に関する先行研究を読む研究会を行った。 ロシアに関しては、日本において従来ほとんど全く紹介されていないソビエト反ファシズム女性委員会やWIDFに関与したニーナ・ポポワ、マリア・アブシアンニコワなどに関する調査に着手した。 その他の国・地域に関しては、フランス・キューバ・モンゴル・イタリア・デンマークに関して文献収集を行った。とりわけデンマークに関しては、デンマーク研究者である田辺欧の協力を得て、当初の計画をこえる成果をあげた。藤目が渡航し、コペンハーゲン王立図書館において関連史料を収集し、生存者のインタビューをも行い、貴重な証言や写真などを入手することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画は基本的にすべて実行することができた。また、内外の研究者の協力を得て、当初目標にしていた内容をこえる成果をあげることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
冷戦下の戦争と軍事主義がジェンダーに与えたインパクトを検証し、WIDFを背景に平和運動に参加した世界の女性たちの意識、思想、信条、個人史に光をあて、20世紀のフェミニズム史におけるWIDFの意義を考察する。
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Research Products
(6 results)