2013 Fiscal Year Annual Research Report
「和解」概念の展開-平和への応用倫理学的アプローチ
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24320006
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
越智 貢 広島大学, 文学研究科, 教授 (00152512)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 尚武 人間総合科学大学, 人間科学部, 客員教授 (10011305)
山内 廣隆 広島大学, 文学研究科, 特任教授 (20239841)
岡野 治子 清泉女子大学, キリスト教文化研究所, 研究員 (50204003)
松井 富美男 広島大学, 文学研究科, 教授 (60209484)
後藤 弘志 広島大学, 文学研究科, 教授 (90351931)
衛藤 吉則 広島大学, 文学研究科, 准教授 (60270013)
石田 三千雄 徳島大学, 大学院ソシオ・アンド・サイエンス研究部, 教授 (90127605)
石崎 嘉彦 摂南大学, 外国語学部, 教授 (80232289)
飯島 昇蔵 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (80130863)
手代木 陽 神戸市立工業高等専門学校, 一般科, 教授 (80212059)
眞嶋 俊造 北海道大学, 文学研究科, 准教授 (50447059)
村田 貫信 山口東京理科大学, 工学部, 准教授 (70200293)
太田 義器 摂南大学, 外国語学部, 教授 (10277858)
桐原 隆弘 下関市立大学, 経済学部, 准教授 (70573450)
硲 智樹 広島大学, 文学研究科, 准教授 (30615480)
杉田 孝夫 お茶の水女子大学, 生活科学部, 教授 (40206412)
高田 純 札幌大学, 外国語学部, 教授 (10111197)
濱井 潤也 広島大学, 文学研究科, 研究員 (10612369)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 倫理学 / 「和解」概念の展開 |
Research Abstract |
平成25年度の第15回例会では、教育倫理学領域から、上野哲「フェアプレー教育をめぐる問題点-サッカーにおける「フェアプレー」が含むジレンマに関する考察-」、後藤雄太「青少年における人間関係-他なる者との和解、そして自己との和解」、村田貴信「教育の可能性について」の各発表が行われ、討議された。第16回の例会では、イエナ大学のクリストフ・ハルビッヒを招き、‘Tugend und Glueck. Ueberlegungen zu ihrem Zusammenhang(徳と幸福-その連関についての考察)’の講演とそれをめぐる討議を行った。他に、政治領域から、桐原隆弘「歴史と和解-ドイツ人追放問題を中心に-」、杉田孝夫「ヴァイツゼッカーと戦後ドイツにおける「和解」の政治哲学」、社会領域から、野村卓史「ニーチェにおける和解」、生命領域から、松井富美男「和解弁証法における「不和」の意義-生命倫理的な観点から-」が発表された。これらの発表は、『ぷらくしす』(第15号:2014.3刊行予定)に、手代木陽「内なる自然との和解-M.サンデルの「被贈与性」の倫理」、ルートヴィヒ・ジープ「Grundlagen der Konkreten Ethik(具体倫理学の基礎)」とともに掲載された。 以上の発表・討論を含めた各領域での研究成果は、研究雑誌『ぷらくしす』において公刊した。本年度の研究活動を通じて、和解・平和を実現するための現実的な手立てが各応用倫理学領域から追求されたものといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
二度の研究会(第15、16回広島大学応用倫理学プロジェクト研究センター例会)を行うことによって、本年度の目標であった実践場面を想定した〈「和解」概念の精緻化〉を進めることができた。またその研究成果報告書として、三月に雑誌『ぷらくしす』第15号を刊行した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、前期(4月~9月)に、平成25年度までに各領域で得られた「和解」概念と「平和」構築のパラダイムについて、領域を超えた研究協議を数度開催し、最終的に、領域を包摂する統合的な「和解」理念を導き出す。後期(10月~3月)には、それらの結果をふまえ、国内外の関係者を招聘し、シンポジウム等を開催する。報告集としては、①シンポジウム報告集、②研究成果報告集…i)サーベイ論文集(国内外の平和に関する論文を新旧問わず、その重要性から論文を選択し、掲載する)、ii)各部門の成果報告集(理論分野と実践分野にわけ研究会の成果と各部門の実践を記録する)、③アンケート・面接調査報告集(各部門で実施された調査について、質問項目と調査結果を分析し提示する)。他には、本研究メンバー全員による著作の刊行、公開講座、ホームページ上の情報公開等を考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ミュンスター大学のミヒャエル・クヴァンテ教授を招聘し、講演を予定していたが、都合により2014年度に変更したため ミュンスター大学から日本までの航空運賃と日本での滞在費(宿泊費)等に使用する予定である。
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Research Products
(20 results)