2014 Fiscal Year Annual Research Report
多数尊より構成される仏教尊像に関する調査研究―図像的典拠と分担製作の視点から―
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24320034
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Research Institution | Tokyo National Museum |
Principal Investigator |
淺湫 毅 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, その他部局等, その他 (10249914)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 隆介 独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館, その他部局等, 研究員 (10623556)
岩田 茂樹 独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館, その他部局等, その他 (20321622)
浅見 龍介 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館, その他部局等, その他 (30270416)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 彫刻 / 多数尊 / 図像 / 工房製作 / 四天王 / 十大弟子 / 十二神将 |
Outline of Annual Research Achievements |
4年計画の第3年度にあたる平成26年度は、実地調査によるあらたな作品写真および文献資料の収集・整理に勤めた。 実地調査としては、研究分担者の岩田茂樹、山口隆介が所属する奈良国立博物館で開催(平成26年4月~5月)された「鎌倉の仏像」展において、出品作品の十二神将立像(鎌倉国宝館所蔵)ほかの関連作品に関して、調査および写真資料の作成を行った。また、研究代表者の淺湫毅が所属する京都国立博物館で開催(平成26年4月~6月)された「南山城の古寺巡礼」展においては四天王立像(京都・海住山寺所蔵)、東京国立博物館(淺湫は5月に異動)で開催(平成27年1月~4月)された「みちのくの仏像」展においては十二神将立像(山形・本山慈恩寺所蔵)をはじめとする関連作品の調査および写真資料の作成を行った。なお、これらの展覧会の開催に当たっては、本科研による調査の成果を反映した。 寺院に赴いての現地調査としては、平成26年9月、27年3月の2回、広島県三原市の棲眞寺において、同寺所蔵の二十八部衆立像(13躯が現存)および阿弥陀如来立像について、詳細な調書を作成するとともに、写真資料の作成も行った。v
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24~26年度の3ヵ年に行った調査において、当初計画した四天王、八部衆、十大弟子、十二神将などの多数尊から構成される仏教尊像の代表的な作例の調査は、所蔵者の都合などで一部調査が延期になったものはあるものの、概ね調査することが出来、調書および写真資料の作成を行うことが出来た。また、本計画の主目的である、それらが工房内においてどのように分担作業によって製作されたのか、あるいは、それらがどのような図像に基づいて計画されたのかという点においても、あらたな知見を得ることが出来た、また、分担者、協力者らとの討議により、それら新知見をもとにした共通の認識を現在構築しつつある。 上記調査の成果は、研究実績の概要でも触れたように、奈良、京都、東京の国立博物館で行った展覧会に反映している。また、平成26年5月に京都国立博物館において開催された仏教美術研究上野記念財団助成研究会のシンポジウム『南都と南山城をめぐる僧と造仏』において研究代表者の淺湫と分担者の岩田がそれぞれ「浄瑠璃寺の九体阿弥陀と四天王像をめぐって」「海住山寺四天王とその周辺」と題して発表するなど、一般への成果の公表についても順調に行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は4ヵ年計画の最終年度にあたるので、過去の補足調査に加え、まだ未調査である神奈川・日向薬師の十二神将立像、神奈川・曹源寺の十二神将像立像、京都国立博物館の十大弟子立像などについて、あらたに調査を行う予定である。昨年度計画し、代表者の異動などの諸事情により延期になっていたイタリア等の欧州に所在する主要作品の調査についても、12月に実施したいと考えている。 また、これまでの調査のまとめを行い、年度末までには報告書としてまとめ刊行する予定である。
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Causes of Carryover |
平成26年度に計画していたイタリア現地調査が、研究代表者の本務の状況および所蔵先の事情で延期になったため、調査旅費として計上していた額が繰越となったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年12月に、延期となっていたイタリア調査を行う。
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Research Products
(11 results)