2013 Fiscal Year Annual Research Report
女性MANGA研究:グローカル化と主体性表現ーアジアを中心として
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24320047
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Research Institution | Chikushi Jogakuen University |
Principal Investigator |
大城 房美 筑紫女学園大学, 文学部, 教授 (80289595)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JAQUELINE BERNDT 京都精華大学, 公私立大学の部局等, 教授 (00241159)
中垣 恒太郎 大東文化大学, 経済学部, 准教授 (80350396)
吉原 ゆかり 筑波大学, 人文社会科学研究科(系), 准教授 (70249621)
長池 一美 大分大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (90364992)
須川 亜紀子 関西外国語大学, 外国語学部, 講師 (90408980)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 女性 / アジア / マンガ / コミックス / グローカル化 / グローバル化 / 国際 / 表象文化論 |
Research Abstract |
1. 調査・研究:以下の各地域で、現状の調査・分析を行い、その成果を各自が論文や研究発表で報告した。日本の出版社調査から得たデータも含め、国内外における女性マンガについて比較分析も開始した。インドネシア(6月):長池と大城は、国際漫画会議(バンドン工科大学、ベルントと研究協力者Cheng Tju Limが企画・運営)に参加。東南アジアの作家を取材。海外マンガ交流部会(6月):中垣は京都国際マンガミュージアムにてシンポジウムを開催。日本マンガ学会(7月):年大会にて共催パネルを企画・運営。韓国(8月):長池は富川国際漫画祭で研究発表を行い、且つマンガ事情を調査した。中国(11月):ベルントは南京芸術学院美術館にて、座談会の司会、対談、講演を行った。九州マンガ交流部会 (12月):北九州市漫画ミュージアムでシンポジウムを企画・運営。大城と研究協力者濱野健は研究発表を行い、ベルントはコメンテーターを務めた。東京・香港 (3 月):長池、大城は、漫画雑誌の編集長を取材(祥伝社、講談社、集英社)。国内外における女性作家・読者などについて比較調査を行い、香港では、Culture.Comを取材訪問した。 2. 第5回女性MANGA国際会議 “Modern Women and Their Comics: Changing Local Identities from the 1960s to 2000s” 【香港芸術中心との共催(3月) 於Comix Home Base】:日本、アメリカ、韓国、中国、オーストラリア,香港などから、CFPをパスした15名の研究発表と2名のマンガ家のトークからなる3日間の国際会議を企画・運営。香港を代表する女性作家李恵珍とStella Soを招聘し、李の創作活動50周年に合わせ、60年代から00年代にかけての女性と大衆消費文化という比較文化的テーマを設定した。香港ローカル文化、ファッション、美学、女性学、文学、ジェンダー論、文化論、メディア研究、などを専門分野とする多彩な研究報告がなされ、参加者と発表者の間では熱心な討議が行われた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本年度は、各研究者が調査とともに、国際会議と出版両方のプロジェクトを進行させた。 国際会議では昨年度に引き続きCFPにより、大学院生を含む欧米、アジアの他文化の研究者から多くのプロポーザルを集めることができた。香港中国大学の研究者,大学院生、そして香港芸術中心など現地協力者との緊密な連携により、より充実した企画を実現させた。香港漫画研究の第一人者Wendy Wong教授をキーノートに迎え、香港の最も著名な少女向けコミックス「13点」の作家李恵珍とアニメでも活躍中のローカル作家Stella Soのトーク、そして15本の研究発表からなる第5回国際女性MANGA会議を、3日に渡り開催した。香港における新たなコミックス文化の拠点である動漫基地(Comix Home Base)を会場としたことで、一般も含む多くの学生や研究者の参加を得た。 さらに日本語による出版計画も順調に進展した。夏から秋にかけて原稿を集め、研究分担者・協力者によるピア・リーディングや校正を経て、青弓社(東京)からのH26年度出版を確実なものとすることができた。同時に英語による研究成果公表も計画を進めており、H25年秋のCFPから、多くのアブストラクトを得て、次年度の出版実現に向かっている。 また以下の活動からも、大きな成果を得た。 海外マンガ交流部会、九州マンガ交流部会、日本マンガ学会第13回大会にて、共催シンポジウムを行い、パネル運営を企画・実行した。研究者、マンガ家、そして一般も含む多くの参加のあった国際色豊かなパネル運営により、国内外のマンガ研究者間の異文化における連携を強化した。インドネシアや香港では、国際会議や取材調査を通じ、多くのマンガ作家や研究者と交流した。本プロジェクトの本年度の活動は、東南アジアのネットワーク構築をより進展させ、最終年度に向け大きく前進した。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、より効果的な成果の公表と総括を目指し、以下の活動を予定している。 打ち合わせ:(4 月-5 月)国際会議開催、調査、出版案について、研究分担者/協力者間の打ち合わせ 出版計画:(5 月-3 月)今まで開催した国際会議をもとに、本プロジェクトの研究成果の公表に繋がる日本語出版と英語出版を計画。日本語出版は青弓社(東京)を予定。英語出版は、ジャーナルの特集と本のプロジェクト(2種類)。5月末の原稿〆切をめどに、出版実現に向けて活動する。 調査・研究発表:(4 月-12 月)研究分担者/協力者は各領域における MANGA 受容について調査を行う;(10月-11月)The University of Wollongong(オーストラリア)にて開催予定の、第6回国際漫画会議(The 6th International Scholarly Conference: Manga Future)に、ベルントは運営・企画サイドとして参加。長池・須川・大城もまた協力研究者とともに参加・研究発表予定(招聘);(12月) ベルント・長池・須川・大城は研究協力者とともにタイで開催されるアジア国際会議(The International Conference JSA-ASIEAN 2014State and Non-state Actors in Japan-ASEAN Relations and Beyondにて研究発表予定。また、タイにおけるMANGA受容についての調査(出版社・漫画制作者を訪問、インタビュー、など)を行う。 国際会議開催:(10 月-1 月)冬期の国際会議の準備(プログラム/アブストラクト集の作成、会場の手配、など);(1月)第6回国際女性 MANGA 会議をフィリピン(アテネオ・デ・マニラ大学)にて開催。(代案:台湾、もしくはインドネシア)。
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Research Products
(49 results)
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[Journal Article] Editorial2013
Author(s)
Kazumi Nagaike
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Journal Title
Journal of Graphic Novels and Comics, Special Issue: Boys’ Love Manga
Volume: 4:1
Pages: 1-8
DOI
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