2014 Fiscal Year Annual Research Report
享保以降義太夫節浄瑠璃作品のデジタル・アーカイブ化に向けての研究
Project/Area Number |
24320052
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
鳥越 文蔵 早稲田大学, 坪内博士記念演劇博物館, 名誉教授 (60063509)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 美樹子 早稲田大学, 文学学術院, 名誉教授 (30063704)
黒石 陽子 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (40247268)
坂本 清恵 日本女子大学, 文学部, 教授 (50169588)
飯島 満 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, その他部局等, その他 (90392547)
田草川 みずき 早稲田大学, 文学学術院, 研究員 (10367097)
原田 真澄 東京学芸大学, 教育学研究科(研究院), その他 (40580444)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 人形浄瑠璃文楽 / 浄瑠璃本 / 義太夫節 / 近世演劇 / テキストデータベース / 近世語彙調査 / 文字譜 / 書誌調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
1、書誌調査、翻刻作業の進展(研究代表者・研究分担者・研究協力者全員にて) 当該年度、義太夫節正本研究会では、かねてより準備を進めていた、義太夫節浄瑠璃未翻刻作品集成の第四期十冊を刊行した(玉川大学出版部、2015年2月)。刊行に向けての作業として、定期的な研究会を開催し、翻刻上の問題について検討を行った。また、研究分担者・協力者は、各自の担当作品について引き続き諸本調査を実施し、解題の充実に努めた。校正の途上においては、代表者の鳥越文蔵が、全作品の原稿に目を通し、問題点や疑問点について、各担当者とやりとりを行っている。その際、解決しなかった問題については、上記研究会の場で改めて討議を行い、情報を共有した。 第一期十二冊、第二期十冊、第三期十冊に続く、第四期、シリーズの番号33~42の各冊の内容は以下の通りである。33『待賢門夜軍』担当:山之内英明、34『苅萱桑門築紫★(車+栄)』担当:川口節子、35『今様東二色』担当:東晴美、36『釜渕双級巴』担当:桜井弘、37『丹生山田青海剣』担当:飯島満、38『田村麿鈴鹿合戦』担当:田草川みずき、39『花衣いろは縁起』担当:渕田裕介、40『百合稚高麗軍記』担当:原田真澄、41『石橋山鎧襲』担当:黒石陽子、42『いろは日蓮記』担当:坂本清恵 2、蓄積したテキストデータの活用に向けての研究 蓄積したテキストデータ活用の一環として、『赤沢山伊東伝記』『丹州爺打栗』『須磨都源平躑躅』の三作品について、自立語索引作成のための、基礎的な情報タグ付け作業が進んでいる。当該年度はこの三作品の中から、一作品を選んでの自立語索引刊行を目指し、具体的な検討を行った。また、文字譜索引の作成に関しても、準備作業を開始した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
書誌調査・翻刻作業については、順調に計画が進み、第四期十冊の成果物を刊行することが出来た。テキストデータ研究についても、情報タグ付け作業がほぼ順調に進行している。ただし、テキストデータ研究の成果物の刊行は、第四期の刊行と重なったこと、メンバーの体調不良もあり、来年度へ先送りとなっている。
|
Strategy for Future Research Activity |
義太夫節浄瑠璃未翻刻作品集成の第四期が無事計画通り刊行されたため、今後はやや遅れているテキストデータ活用についての調査研究を第一の課題とし、計画の進行に努める。また、次の第五期刊行を目指し、担当作品の選定や書誌調査などにも留意してゆく予定である。
|
Causes of Carryover |
使用期限の関係上次年度使用額が生じたが、少額であることから、無理に使用せず来年度に有効活用することを考え、繰り越しを行った。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
8,335円と、一万円以下の額であるため、当該年度の予算額と合わせ、予備的な予算とした。
|