2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24320064
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
阿部 賢一 立教大学, 文学部, 准教授 (90376814)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小椋 彩 東京大学, 人文社会系研究科, 研究員 (10438997)
井上 暁子 北海道大学, スラブ研究センター, GCOE共同研究員 (20599469)
加藤 有子 東京大学, 人文社会系研究科, 助教 (90583170)
野町 素己 北海道大学, スラブ研究センター, 准教授 (50513256)
越野 剛 北海道大学, スラブ研究センター, 准教授 (90513242)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 移動 / イメージ / 記憶 / 東欧文学 / ミクロ・ネーション |
Research Abstract |
全体の活動としては、2013年9月15日、立教大学にて、基盤B「近代ロシア文学における「移動の詩学」」(研究代表者:諫早勇一・同志社大学)との合同での研究会「ロシア・東欧文化とдвижение:移動・運動・行動」を開催したほか、2014年2月22日、北海道大学スラブ研究センターにて、研究状況の意見交換および次年度に予定しているシンポジウムについての打ち合わせを行った。 個別の研究実績は、以下の通りである。野町は、英国スラブ東欧学会にてバナト・ブルガリア文学についての報告、ソウル大学の国際シンポジウムでチェコ・ポーランド国境地帯のラフ語詩について報告をした他、ゴーラ、ポレシエで調査を行った。越野は、ベラルーシのミンスクにおいて、9月と3月の2回現地調査を行い、第二次大戦の記憶が書き換えられていく過程、およびポレシエ地方のミクロネーション的文学の可能性について調査を行った。小椋は、現代ポーランドの作家トカルチュクの代表作『逃亡派』を翻訳出版し、本研究の成果を補足し、ドキュメンタリー映画研究も推進した。加藤は、ワルシャワでポーランドの芸術家ステファン&フランチシュカ・テメルソンについて現地調査をしたほか、12月にはマウゴジャータ・サディ氏を東京に迎え、研究上の意見交換をしたほか、公開講義を企画した。井上は、8~9月、ポーランドとドイツで現地調査を行ない、資料収集のほか、インタビューの字幕作成の協力者と会い、打ち合わせを行った。阿部は、9月の立教大学での研究会で「ミハル・アイヴァス作品における移動」について報告を行ったほか、「移動」に関する文献の読解および検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
最終年度の成果発表(国際シンポジウムおよび報告書作成)に向けて、個々の研究および全体的な活動の双方においてきわめて順調に進展している。オーラルアーカイブの基盤作成についても、インタビュー資料の整理等順次進めており、最終的な成果発表は予定通り進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究はおおむね順調に進展しているが、最終年度は国際シンポジウム、報告書作成、オーラルアーカイブの基盤整備といった重要な作業が予定されている。綿密な調整を行うのは勿論、適宜、外部の研究者の協力も仰いで、シンポジウム等を実現する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
最終年度に予定している国際シンポジウムで招聘する国外の研究者が予定より増える見込みで、そのための旅費・謝金を最終年度に利用するため。 9月に予定している国際シンポジウムに参加する国外の研究者の旅費等として120万円程度を予定している。そのほかは、研究報告書製作費、オーラルアーカイブ製作費として利用を予定している。
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Research Products
(30 results)