2014 Fiscal Year Annual Research Report
第二言語ライティング研究の現代的課題と解決のための将来構想―東アジアからの発信―
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24320101
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大井 恭子 千葉大学, 教育学部, 教授 (70176816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 真理 名古屋外国語大学, 外国語学部, 教授 (20217079)
成田 真澄 東京国際大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (50383162)
保田 幸子 九州大学, 言語文化研究科(研究院), 准教授 (60386703)
板津 木綿子 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (80512334)
ホーン ベバリー 千葉大学, 教育学部, 准教授 (80595786)
阿部 真理子 中央大学, 理工学部, 准教授 (90381425)
小林 雄一郎 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 研究員 (00725666)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | EFL writing / 学習コーパス / ライティング課題 / n-gram / 国際調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 本年度実態調査班では3種類のアンケート調査を実施した。 ①中学校・高等学校英語教員アンケート(国際版)を日本、韓国、台湾において実施し、人数は、日本(129名)、韓国(94名)、台湾(67名)の合計290名であった。このうち、日本と韓国のデータの比較に関しては国際学会にて発表した。その後、台湾のデータも揃ったので、この3国のデータを比較した上での研究発表を来年度行う予定である。②国際版学生アンケートを日本、韓国、香港、台湾の計4か国で実施し、参加者は日本13大学796名、韓国6大学252名、香港1大学127名、台湾2大学198名、合計1373名である。膨大なデータであるため、分析はこれから行うところである。③大学のライティング教員意識調査(国際版) はweb上でデータは収集中である。 2.コーパス研究班では、本年度は①ライティング課題文が英語学習者の英作文に及ぼす影響、②英語学習者の英作文におけるライティング課題文の再利用、③英語母語話者の大学生と社会人の英作文におけるライティング課題文の再利用の3つを研究課題とした。①では、全2,000件の英作文データを対象に58の言語項目について個々の使用頻度を算出し、さらに2種類のライティング課題の間でこれらの言語項目の使用にどのような差異があるのかを分析し、各ライティング課題文の英作文に頻出する言語項目の類似性、あるいは各ライティング課題に特徴的な言語項目を特定した。②と③では、本研究のためのn-gram抽出プログラムを開発し個々の英作文データから課題文の単語列全体、あるいは連続する部分的な単語列(3単語連続以上)に完全一致する単語列を、当該の英作文の総単語数に占める割合を算出した。さらに、②は学習者の国別に、③では大学生と社会人それぞれの場合の使用率を算出して比較した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究発足当初予定していた3種類の国際版アンケートを実施した。また、学習者コーパス班においても着実に成果を上げている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は最終年度として、「東アジアにおけるEFLライティング教育のモデル構築」に向け、これまでの成果を突き合わせてメンバー全員で討議する。 また、第二回国際シンポジウムを開催し、東アジアの研究者とともに、本研究で浮かび上がってきた課題を精査したうえで、望ましい「ライティング教育のモデル」を発信できることを目指す。最終成果物を刊行する。
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Research Products
(15 results)