2014 Fiscal Year Annual Research Report
コーパス準拠の英語力レベル基準特性を活用した新しい言語テストの構築
Project/Area Number |
24320103
|
Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
根岸 雅史 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (50189362)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
投野 由紀夫 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (10211393)
長沼 君主 東海大学, 外国語教育センター, 准教授 (20365836)
村越 亮治 神奈川県立国際言語文化アカデミア, 講座・研究課, 講師 (30567110)
工藤 洋路 玉川大学, 文学部, 講師 (60509173)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 教育評価・測定 / 言語テスト / 文法能力 / コーパス言語学 / CEFRと基準特性 |
Outline of Annual Research Achievements |
【データ収集】ライティング・データを継続的に収集しつつ、今年度はスピーキング・データ、とりわけ中学生のスピーキング・データを増強した。[ライティング・データ]中学生の全国調査に基づき、自由作文の書き起こしを行った。高校生データは、各学年のデータを収集して、書き起こしを行った。大学生データデータに関しては、すでに十分なデータ量が確保されているために、昨年度は規模を縮小して行った。[スピーキング・データ]中学3年生の全国調査データに基づき、自由会話部分の書き起こしを行い、一部はannotationも行われている。大学生のデータもすべて書き起こしを行っている。 【コーパス分析】新たに収集された、紙ベースの作文データおよび音声データをデジタル化し、データベースを作成し、基準特性となる観点を抽出した。特に、音声データについては、音声固有の基準特性の候補となる分析観点を吟味した。 【教材分析】インプットの観点から基準特性の解釈を行うために、中学・高校の英語検定教科書およびELT コースブックの分析を行った。 【テスト開発】テストとしては、宣言的知識を測定するdeclarative knowledge test (DK test)と手続き的知識を測定するprocedural knowledge test (PK test)を考案し、中高生への実施結果を分析した。従来型の文法テスト異なり、PK testの項目の多くは文法知識の実際の使用能力を反映するものとなったが、文法知識以外の要因に影響されると思われる項目もあり、その要因の考察を行った。 【評価方法・評価観点】大学生の複数のタスクから成るスピーキングの評価では、全体的評価を主にしてきたが、タスクごとの評価を導入した。大学生用スピーキングの評価では、タスクおよび評価基準の改善を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ収集については、当初予定していた以上のデータの収集が可能となった。データの増強が続いていたために、増加部分についての分析が追いついていない部分がある。テスト開発については、文法テスト開発は、新しいタイプの文法問題を開発できたが、新たに見つかった問題点の改善が必要となっている。ライティングやスピーキングについては、タスクと評価基準の改良を行ったが、その改良結果の検証などが残されている。
|
Strategy for Future Research Activity |
【データ収集】英語学習者データの書き起こしを継続的に行う。特に、中学生のスピーキング・データに関しては、annotationがなされていないものがあるので、今年度中には、そのannotationを行う。また、これまでに収集したデータの分析をシステマティックに行えるように、全体的な整理を行う。 【コーパス分析】最終的に構築された学習者データをコーパス・ツールで分析することで、学習者の発達を示す基準特性を抽出する。また、これらの基準特性と主たるインプットとしての教科書・教材との関係性を明らかにする。 【テスト開発】テストとしては、宣言的知識を測定するdeclarative knowledge test (DK test)と手続き的知識を測定するprocedural knowledge test (PK test)を考案したが、後者のテストの項目困難度に影響する要因に未解決な部分があるために、新たなリサーチを組み、それを明らかにする。
|
Causes of Carryover |
分担協力者の海外出張が年度末の3月に予定されていたために、為替レートの変動に備えて、余裕を持って出張計画を立てたが、実際の出張経費がそれを下回ったため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
人件費・謝金として使用予定。
|
Research Products
(32 results)