2013 Fiscal Year Annual Research Report
アジア諸語を主たる対象にした言語教育法と通言語的学習達成度評価法の総合的研究
Project/Area Number |
24320104
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
富盛 伸夫 東京外国語大学, その他部局等, 名誉教授 (50122643)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高垣 敏博 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (00140070)
根岸 雅史 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (50189362)
成田 節 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (50180542)
三宅 登之 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (40259213)
藤森 弘子 東京外国語大学, 留学生日本語教育センター, 教授 (50282778)
川上 茂信 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (40214598)
岡野 賢二 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (60376829)
上田 広美 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (60292992)
萬宮 健策 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (00403204)
南 潤珍 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (30316830)
拝田 清 四天王寺大学, 教育学部, 准教授 (00597718)
野元 裕樹 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 講師 (10589245)
矢頭 典枝 神田外語大学, 外国語学部, 准教授 (10512379)
田原 洋樹 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 准教授 (60331138)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | アジア諸語 / 学習達成度測定法 / 通言語的評価法 / 言語能力評価 / CEFR / 言語教育法 / 外国語教育政策 / 言語政策 |
Research Abstract |
平成25年度は本研究の目的と年度計画にもとづき、各研究班では以下の活動実績をあげるとともに講演会・研究会により成果公開をした。 A班(アジア諸国における外国語教育法・能力評価基準・測定方法に関する研究)田原と高垣は、前年度の現地調査をもとにベトナムにおける外国語教育に関する報告と研究発表を行った。南は現地調査をもとに韓国の大学における韓国語教育の言語能力評価を中心に報告を行った。岡野と野元はそれぞれミャンマーとマレーシアでの言語教育状況の調査にもとづき成果を公開した。萬宮と矢頭は、それぞれパキスタンとシンガポールに外国語教育・能力測定法に関わる調査を行った。上田はカンボジア王立プノンペン大学教授VAN, Sovathana氏による講演会を開催し、東京外国語大学の授業視察にもとづく研究上の助言を受けるなど国際的研究連携の成果をあげた。 B班(EU、カナダ、オセアニア圏諸国の外国語能力評価システムの最新動向調査と通言語的透明性の検証、汎用性の高い基準適用可能性モデルの開発)拝田はオーストラリア・ニュージーランドで調査したアジア・太平洋地域におけるCEFR導入の実態に関する報告を行った。富盛は東京外国語大学のアジア諸語教育担当者へのCEFR適用可能性についての現状および意識調査をもとにした報告を行った。世界言語社会教育センターとの共催により、フィンランドからの研究者によるヨーロッパの多言語・多文化社会に関わる講演会を開催し国際連携を深めた。 C班(中等教育及び社会的ニーズに対応した外国語能力到達度評価基準に関する研究)山崎は中等教育を中心にした沖縄県における言語教育の調査報告を行った。藤森は社会的ニーズであるグローバル人材育成と言語教育について国内研究会に参加し研究交流の成果を報告した。 他に本科研研究の成果発信として、年度内に中間報告書を編集刊行するとともにWEB上で公開している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究活動の第2年目としての成果は、A、B、C各班の研究課題に沿ってアジア・オセアニア地域での外国語教育法と能力評価基準の現地調査とデータの整理を行い、現在までにその成果の一部は本科研参加者により学会、シンポジウム、研究会などにおいて公開されており、おおむね順調に遂行されてきたと言える。 平成25年度は前年度に引き続き、さらにきめの細かなアジア・オセアニア地域での外国語教育法と能力評価基準の現地調査を行うことと、海外の研究者を招聘して講演、授業方法の開発に関する指導をうけるなど国際連携を深めることに努力したが、その成果が集約されつつある。 本科研実績に関わる成果刊行物としては、当初の計画進度より早く、本科研参加者が多くの研究調査の実績をあげていることと、成果はいち早く公開することで現時点での貴重な報告としての価値をもつことから、2014年3月に中間報告書(論文等11編)を編集刊行し、2年間の研究実績を公開した。 また、本科研研究の一環として2013年に東京外国語大学世界言語社会教育センターとの共催で開催した国際シンポジウム「外国語教育と異文化間教育」にて本科研分担者も発表し、かつ研究代表者が報告書のとりまとめを行い、上記センターとの恊働による研究成果報告書(論文等14編)として2014年3月に刊行し公開した。 以上の活動実績から判断して、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策としては、本年度は本課題研究最終年度になるため、3つの研究班に割り当てられた活動計画を達成すべく遂行するようにつとめる。 特に、研究成果の集約・整理と、国際研究連携の強化に主力をおきつつ、本研究の成果を、学会などでの研究発表やWEBなどによる発信という形で公開し、アジア諸語教育を主たる対象として日本の外国語教育の改善に貢献しうるデータの共有と、社会の多様なニーズに対応した新たな言語能力評価システムの開発に向けた知見を提供する方策を実施する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
予定していたアジア地域への現地調査が1件延期となり年度内には予算額が執行完了とならなかったことによる。 次年度は最終年度となるために、交付予定の年度予算に加えて、計画にある調査研究の遂行と公開に使用するとともに、必要であれば国際研究連携活動にも充当して研究成果の共有と交流を進めることに使用する予定である。
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