2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24330068
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Satistical Information Institute for Consulting and Analysis |
Principal Investigator |
舟岡 史雄 公益財団法人統計情報研究開発センター, 研究開発本部, 客員上席研究員 (50143962)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
美添 泰人 青山学院大学, 経済学部, 教授 (80062868)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 公的統計 / 質保証 / 民間委託 |
Research Abstract |
公的統計の質の低下が懸念される状況となってきた。財政の悪化に伴って統計部署の人員と予算が削減されてきたことに加えて、公共サービス改革法が統計作成にも適用され、適用対象となる公的統計が増加してきたことによる。近年、統計リソースの厳しい制約によって必要な統計が適切に提供されなくなっている。公的統計の質を統計技法に基づいて評価し、問題点を摘出し、質の保証に向けた方策を検討するために、平成24年度は、以下の3点を中心に研究活動を行った。 (1)国が実施する公的統計調査を対象として、調査系統、調査方法、標本抽出法、結果の推定方法、回収率、推定値の標本誤差等の情報に関するデータ・ベースを作成した。平成25年度以降の公的統計調査の質の評価となる基盤の構築を成すものである。 (2)民間事業者に包括的に委託した統計調査のいくつかについて、要した統計リソースが委託の前と後でどのように相違したかについてヒアリング等を一部実施した。調査の実施主体の人員・費用の軽減と外部委託額外部委託額の比較評定を行なうためのベースとなる情報の集積作業の一環である。 (3)統計調査員の調査経験が統計調査に係る基本的知識や技能とどのように関係するかについて、統計調査士検定試験の結果から分析した。検定試験においては、この5年間の経過措置として調査実務の経験も同時に評価する仕組みであるので、このような分析が可能となる。統計調査に携わる上で必要とされる基本的知識である、統計の役割、統計調査の仕組み、調査実務、調査員の業務、統計の利活用に関する理解度の評価と統計調査の質の関連を統計的に分析した。その結果は、平成25年度中に雑誌に掲載する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
公的統計調査を対象とした、調査系統、調査方法等の情報に関するデータベースを作成できたこと、包括的な統計調査受託の実績のある民間事業者からヒアリングを2回行い、ヒアリングの詳細と有効な方法を修得できた。
|
Strategy for Future Research Activity |
厚生労働省の「毎月勤労統計調査」、経済産業省の「生産動態統計調査」と「商業動態統計調査」を対象として、この10年間の統計リソースの変化を担当者等からのヒアリング等も交えて実情を調べる。地方の統計主管課や統計指導員・統計調査員等にヒアリングする。
|
Research Products
(3 results)