2014 Fiscal Year Annual Research Report
デジタル流通革命の経済効果に関する理論的・実証的研究
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24330080
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
丸山 雅祥 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (60135928)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南川 和充 南山大学, 経営学部, 教授 (10295834)
鄭 潤チョル 慶應義塾大学, 商学部, 准教授 (10439218)
山下 悠 滋賀大学, 経済学部, 准教授 (10550056)
松井 建二 神戸大学, 経営学研究科, 准教授 (20345474)
黄 りん 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (40225363)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | プラットフォーム・ビジネス / ツーサイド・マーケット / 間接ネットワーク効果 / デジタル・コンテンツ / インターネット / eコマース |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、音楽から書籍、画像、映像などのコンテンツが「デジタル製品」としてネット経由で流通する「デジタル流通革命」に関して、ケーススタディ・理論・実証の三位一体の形で体系的な研究を進める。具体的には、次のような5つの研究テーマについて、ケーススタディ、理論分析、実証分析を研究課題としている。(1)「プラットフォーム・ビジネスにおける互換性と排他的契約に関する分析」、(2)「プラットフォーム選択に関する分析」 、(3)「垂直市場構造とデジタル製品の品質選択に関する分析」、(4)「購買履歴に基づく価格差別に関する分析」、(5)eコマース。 今年度のそれぞれに関する研究実績は以下のとおりである。まず、(1)に関しては、電子書籍のようなデジタル・プラットフォームにおける互換性をめぐる戦略的な意思決定の問題を、コンテンツ・プロバイダと消費者側のプラットフォーム選択を内生化したモデルのもとで理論的に分析を行い、査読付き国際学術誌に受理され、近刊予定となっている。また、two-sided marketsにおけるプロセス・イノベーションが、互換性をめぐる企業の戦略的な意思決定を通じて企業利潤ならびに経済厚生に対してもマイナスの影響を与える点について研究成果をまとめ、平成27年7月の国際学会で発表予定にあり、査読付き国際学術誌に投稿中である。(2)に関する実証分析は査読付きの国際学術誌に投稿し、第1ラウンドの修正・再投稿の準備中である。(3)に関する分析は終えて、査読付きの国際学術誌に投稿の準備中である。(4)に関する分析は終えて、平成27年7月の国際学会で発表予定にあり、査読付き国際学術誌に投稿の準備中である。(5)に関して、小売段階で広がるオムニチャネルの経済効果について、理論ならびに実証分析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究概要で示した5つの研究課題について分析をすすめ、当初予定していた論文の多くをとりまとめ、国際学会での発表の準備を完了するとともに、その一部については査読付き国際学術誌に投稿して受理され、研究成果を公刊する運びとなったため。
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Strategy for Future Research Activity |
・研究の最終年度にあたり、研究成果の一部を平成27年7月開催の国際学会にて報告する予定である。 ・これまで進めてきた研究を論文のかたちにとりまとめ、査読付き国際学術誌から公刊し、研究成果の内外への研究成果の発信に努める。
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Causes of Carryover |
当初予定していた海外出張などが都合により次年度の予定となったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年7月に開催予定の国際学会(Western Economic Association International Conference)において、複数の研究成果の報告を予定している。そのほか、国際学会への参加および資料収集を予定しており、そのための海外出張旅費に使用する計画である。
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Research Products
(8 results)