2013 Fiscal Year Annual Research Report
強化されるΩ型経営と市場原理経営の変化:対話型テキスト分析による析出と成果の分析
Project/Area Number |
24330122
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Research Institution | Seijoh University |
Principal Investigator |
赤岡 功 星城大学, 経営学部, 教授 (10025190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西脇 廣治 県立広島大学, 経営情報学部, 教授 (30140859)
太田 肇 同志社大学, 公私立大学の部局等, 教授 (30223837)
上林 憲雄 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (00243296)
平野 実 県立広島大学, 経営情報学部, 教授 (00405507)
井村 直恵 京都産業大学, 経営学部, 准教授 (10367948)
陳 韻如 滋賀大学, 経済学部, 准教授 (00389404)
朴 唯新 県立広島大学, 経営情報学部, 准教授 (20435457)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | テキスト分析 / 日本的経営の変容 / Ω型経営 / 長期雇用制度 / 成果主義 |
Research Abstract |
長期の景気低迷とグローバル化の下、経済各方面で規制緩和が進み、先端的企業は従来の日本的経営を変革し、上場廃止や完全子会社化等、従来日本では稀有な方法を果断に採用し、収益性の向上と経営のスピード化を図っている。そしてその成功モデルが、変容されつつ他の企業に伝播し、日本の経済社会に重大な影響を与えつつある。本研究では、この新たに現れつつある経営モデルは従来の日本的経営と異なるが、アメリカ型でもないので「オメガ(Ω)型経営」と名付ける。その特性は部分的には捉えられているが、全貌はまだ不明である。この新モデルの姿と登場しつつある過程を、探索的に調査する上では、従来の財務分析手法の他、近年飛躍的に進歩してきているテキスト分析が有効であると考え、Ω型経営の表出をテキスト分析の手法を用いて析出を試みる。 本年度は、日本的経営の変遷について県立広島大学で開催された2014年度組織学会年次大会で統一論題報告(赤岡)と全体シンポジウム(上林、朴)で発表し、従来の日本的経営が変貌しつつある事を、労働市場と資本市場などの多様な視点から分析した。これらの発表において、日本的経営の新たな方向性としてのΩ型経営の表出についての概念モデル(赤岡, 2013)を提示するとともに、2000年以後の日本企業の日本型人的資源管理の変遷(上林, 2013))と日本企業が実施した事業転換をパナソニックの事例(朴, 2013)で提示した。また、次年度以降の研究の基盤となる作業として、日本的経営の変遷について指摘した1990年代から2010年代にかけての先行研究をレビューし、テキスト分析に用いるディクショナリーの構築を行った。これに並行して、過去の経営関連の文献をOCRで読み取り、データベースの構築を実施した。こうして構築したデータベースの内容は、次年度以降に分析し、随時発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までの研究成果を2014年度組織学会年次大会で発表し、かなりの研究成果を上げている。研究の達成度としては 2年目にデータの構築を行い、理論のレビュー等を通じてディクショナリーを構築し、その内容を見直している。3年目から取りかかるデータ分析のためのデータベースの構築も第2段階は終了した。
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Strategy for Future Research Activity |
データベースの構築は今後も継続して実施する。今後は、構築したデータベースをもとに、具体的な分析結果を研究成果としてまとめる作業に取りかかる。今後も年に数回の研究会を開催し、研究成果を国内外での学会発表へ参加し、積極的に発表を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
最終年に成果報告として、2016年1月頃に星城大学にて、日本・米国からの著名な研究者を招聘して、国際シンポジウムを開催する予定であるため、その運用資金として充てる予定である。 国際シンポジウムを開催する運用資金として充てる予定である。
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