2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24330162
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
鳥越 皓之 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (80097873)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桜井 厚 立教大学, 社会学部, 教授 (80153948)
川田 美紀 大阪産業大学, 人間環境学部, 講師 (40548236)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | まちづくり / 水利用 / 景観 / 湧き水 / 井戸 |
Research Abstract |
本研究は、3.11以降の日本人の基本的な価値観の変化を視野に入れて、近代化を脱しようとするあたらしい動きをふまえながら、大なり小なり水に関わるところのまちづくりを研究の対象にしたものである。 人びとはいままでの高度経済成長路線を捨ててどのような路線を選び、それが地域社会のプランニングにどのように反映されているかを、実際に地域社会に出向いて考えてみた。いままでの路線は、自分たちの地域の人口増や、たとえば大型のショッピング・モールを招聘するというようなものであった。 具体的には、愛媛県西条市のように、江戸時代から都市であった地域にさえ、上水道設備をつくっていないこのような珍しい例の聞き取りなどをしながら、かならずしも高度な近代的な技術を求めない施策が、結果的に、その地域の人たちにある種の豊かさを提供することがありうることを考えてみたのである。 いくつかの地点での調査の結果、たしかに住民たちは、そこを「いつまでも住みたい場所にする」というような言い方をスローガンとする活動を展開しており、それは自分たちの努力よって、ありふれているさりげない景観だけれども心の落ち着くというようなそのような景観を望み、水でいうと、湧き水や井戸の再評価という動きがみられる。もちろんそれは全国的にみれば、微々たるものであるけれども、印象的であったのは、市民だけではなくて、行政職員のなかにも、湧き水や井戸の再評価という考え方に同調し、それを推進したいと考える人たちが少なからずいたし、市長のなかには、幹部職員をあつめて、わたしどもの話を聞こうとする人もいた。ただ、本年は初年度であり、どちらかというと、まだ準備段階で、過去の調査と知見に依拠するところが少なくなかった。予定どおりの進行状態なので、この成果を次年度に結びつけていくようにしたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の応募の前に予備調査をしていたので、準備が十分に整っていたことが、おおむね順調に研究がすすんだ理由である。それでも、現地の調査であるので、相手の都合があり、またプライバシーに気をつけなければならない時代になったので制限もあり、計画以上に進展するということはなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
おおむね順調にすすんでいるため、「事業交付申請書」に書いた内容を変えるほどの変更点はない。また、限られたものであるが、研究の成果を一部公表することができた。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
現地の調査を次年度もすすめるとともに、方向も見えてくるので、改めてこの分野の既存の研究蓄積と文献データのチェックのために、文献資料収集もおこなうことになろう。
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Research Products
(4 results)