2012 Fiscal Year Annual Research Report
介護施設におけるケアの質向上のためのコミュニケーション・オーディット研究
Project/Area Number |
24330177
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
山口 生史 明治大学, 情報コミュニケーション学部, 教授 (50257127)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福山 和女 ルーテル学院大学, 総合人間学部, 教授 (20257083)
清宮 徹 西南学院大学, 文学部, 教授 (00360298)
山口 麻衣 ルーテル学院大学, 総合人間学部, 准教授 (30425342)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 組織コミュニケーション / 組織行動 / ケアの質 / 介護施設 / 福祉マネジメント / インタビュー調査 / フォーカスグループインタビュー |
Research Abstract |
4月~8月にかけて、9月に実施したインタビュー調査のための準備を行った。コミュニケーション・オーディットの文献調査を行い、これまで開発されてきたCA指標を精査した。また、質的調査の方法論を理解するため専門誌掲載論文および質的調査法の文献を精査した。そして、8月までにインタビューガイドを作成した。6月~8月にかけて、インタビュー調査協力依頼を行い、8月に10の協力受諾施設に調査説明とインタビューガイドを送付した。5月下旬に第一回ミーティングを行い、(1)研究内容と研究計画の説明、(2)当該年度の研究の進め方などについての意見交換、(3)研究分担者の研究分野・研究方法と本研究プロジェクトとの関係の確認、(4)研究協力者からの介護施設におけるケアワーカーのコミュニケーション問題の現状についての報告、を行った。9月6日~13日にかけて、10施設32人の介護施設職員に合計約1,415分にわたるインタビュー調査を行った。その他に2回のフォーカスグループインタビューを行った。第1回目は12月22日に8名参加のもと約150分、第2回目は3月9日に6名参加のもと約120分のインタビューを実施した。同日に、第2回、第3回の研究ミーティングを行った。本年度は、年度末まで調査が続いたため、報告書を作成しなかったが、研究代表者山口生史が、3月に国内で開かれた国際学会とインドで開催された国際研究フォーラムにて、9月のインタビュー調査のデータ分析の結果(後者に関しては、論文内容の一部として)を論文にし(2つの論文は内容もタイトルも異なる論文である)、それを成果として発表した。前者の国際学会では、Best Paper Awardを受賞した。本研究プロジェクトの「介護福祉施設におけるコミュニケーション状況を把握するために適切なコミュニケーション・オーディット指標を開発する」という目的の一つを達成するに十分なデータを得ることができ、次のステップ進む準備ができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初研究計画では、H24年度後半に、個別インタビューあるいはフォーカスグループインタビューのいずれかを実施する計画で会ったが、合計32人の合計約1,415分にわたる個別インタビューと2度のフォーカスグループインタビューを実施できたのは大きな成果であり、予想以上の豊富で良質なデータを得ることができた。今後行う量的調査のための質問票作成に必要なデータ収集が初年度の目標だったので、順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り、平成24年度9月のインタビュー調査協力施設にその結果の報告を行う予定である。また、文献調査とンタビュー調査のデータの分析を継続し、第1回量的調査(パネル調査)のためのコミュニケーション・オーディット指標(調査票)を作成する。量的調査の協力施設への依頼を夏から秋にかけて行い、年度末までに第1回量的調査を行いたい。年度末に研究プロジェクト2年分の成果の報告書をまとめたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度は、ほとんど計画通りの予算執行であり、繰越金は一万円を切っている。したがって、平成25年度は、交付予定額に従って策定した当初の予算執行計画にほぼ従って、上記に記した計画のために使用する予定である。
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