2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24330205
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
栗木 一郎 東北大学, 電気通信研究所, 准教授 (80282838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩入 諭 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (70226091)
徳永 留美 立命館大学, グローバルイノベーション研究機構, 研究員 (80573914)
松宮 一道 東北大学, 電気通信研究所, 准教授 (90395103)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 実験心理学 / 脳活動計測 / 視覚科学 / 色情報 / 運動視情報 |
Outline of Annual Research Achievements |
色の見え方を決めるメカニズムにおいて,少なくとも低次メカニズムと高次メカニズムの2つが存在し,脳の高次からのフィードバックにより色の見えが決定される過程を明らかにした研究成果を論文発表した.また,脳内における色情報の表現形式に関する fMRI 研究の成果を現在原著論文として投稿中であり,現時点で2回目の改訂を行っていて H27 年度中には採否が明らかになる見通しである. また,視覚的運動に関する脳内信号のフローに関し示唆を与える知見を fMRI により得ることに成功し,その結果を国内学会(映像情報メディア学会)および国際会議(Vision Sciences Society, 日本神経科学学会,北米神経科学学会)にて報告した.この研究成果は今後投稿論文としてまとめる予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
脳内の情報の流れについて,フィードバックとフィードフォワードの2つの流れを認められる心理物理学的な研究(Horiuchi et al., Visual Neuroscience, 2014)と fMRI 研究(Kuriki et al., Neuroscience Research, 2014)を得ることができ,さらに色情報の脳内表現を明らかにする研究成果(Kuriki et al., under 2nd revision)を論文投稿すことができた.
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Strategy for Future Research Activity |
脳内における視覚運動の信号フローに関する2つの fMRI 研究(色運動と輝度運動の相互作用;早い運動と遅い運動の相互作用)について,補助実験を行いながら論文化を推進して行く. これらの成果は,脳内における視覚情報処理に関連したフィードバックとフィードフォワードの信号の相互作用が時間的に変化して行く様相に関する研究(基盤研究B「脳内における順行性・遡行性の視覚信号の相互作用」)として発展させていく方針である.
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Causes of Carryover |
H.26年8月初旬に投稿した論文の査読が予想以上に長引き,10月中旬に結果が戻った.修正にも想定以上の時間を要したため,1回目の改訂原稿の投稿が1月中旬となった.第2回の査読結果が3月下旬に戻り,現在その結果に対応した修正を計画している段階で追加実験が必要となる可能性もある.以上の理由から,採否決定・支払い金額の確定が H.27 年4月以降となり,論文掲載費と追加実験のための費用が未使用額として残っている.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究成果をまとめた投稿中の原著論文が受理された場合に必要な論文掲載費(カラーページを含む 10 ページの掲載費用約 3,000 USD と,オープンアクセスのための追加費用 3,000 USD の合計約 6,000 USD:1ドル 120円として約 72 万円)ならびに査読結果に対応するための追加実験に用いる MRI 利用料 15 万円,追加実験のための旅費約 10 万円の合計 90 万円が必要となる.
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