2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24330215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
安藤 聡彦 埼玉大学, 教育学部, 教授 (40202791)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原子 栄一郎 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (70272630)
土井 妙子 金沢大学, 学校教育系, 教授 (50447661)
小栗 有子 鹿児島大学, 生涯学習教育研究センター, 准教授 (10381138)
境野 健兒 福島大学, 行政政策学類, 特任教授 (50215604)
関 啓子 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 特任教授 (20107155)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 公害教育 / 環境教育 / 社会教育 / 環境教育研究 / チェルノブイリ / 福島 / 水俣 / 先住民 |
Research Abstract |
2012年度は1回の個別研究会と2回の全体研究会を開催した。それらの概要は以下の通りである。 *個別研究会(7/21-22@東京学芸大学):前科研(『公害教育運動の基礎的研究』)の報告書の検討、及び本科研「歴史部門」の作業の進め方についての議論 *第1回全体研究会(12/8@東京学芸大学):安藤聡彦「公害教育運動史研究;私たちの到達点と課題」/境野健見「福島県における原発災害と子ども・学校・地域」/石井秀樹「チェルノブイリと福島;土壌再生研究の立場から」 *第2回全体研究会(3/23-24@キャンパス・イノベーションセンター):丹野春香「柳田耕一と『水俣病を伝える』運動;水俣病センター相思社の1970-1980年代」/宮北隆志「水俣及び環不知火海地域における地域再生の現状と課題」/広瀬健一郎「カナダにおける先住民教育と環境教育;第一次調査の報告」/白木次男「3.11から2年;起こったこと、考えてきたこと」/土井妙子「福島原発事故の被害をどう捉えるか?」 このほか、本科研メンバーの有志が9/24-25に他研究会メンバーとともに「青森県東通村における環境と教育」の合同調査を行った。 各部門の進捗状況を整理すると、「歴史部門」については到達点を確認し、水俣、下北半島を中心に、調査をすすめている。「比較部門」については、イギリスの動向についての研究をすすめるとともに、カナダ・ニスガ自治区についての調査を実施した。「発展部門」については、3.11後の福島の環境と教育についての資料収集をすすめ、現状分析を行いつつ、ベラルーシ等の調査報告を聞き、2013年度の調査に向けての課題整理を行った。 環境教育研究において公害教育研究は遅れており、その欠落を補う研究が蓄積されつつある。そのための共同研究グループが徐々に形成されてきたことの意味も大きいと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2012年度の前半は研究代表者の安藤が他の業務のために活発に動けず、定例研究会等の活動が十分にできなかった。11年度までの科研研究チームにさらに多くの研究分担者に加わっていただく形をとったが、キックオフが遅れた分、研究チーム全体としての動き出しやや鈍いものとなってしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
4年計画の2年目となる今年度は、6月と3月に2回の全体研究会を福島と東京で開催し、研究の組織化を図る。また11月には関西で公害教育運動の意義について考える公開研究会+座談会を開催する。ベラルーシへの調査を実現させ、「福島とチェルノブイリ」問題への教育学的接近の可能性についてさらに検討を深める。年度末には中間報告書を作成し、共同研究の中間的な総括をはかる。
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