2014 Fiscal Year Annual Research Report
力覚・触覚疑似体験型のものづくり技能学習プログラムの開発
Project/Area Number |
24330255
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Research Institution | Hiroshima Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹野 英敏 広島工業大学, 情報学部, 教授 (80344828)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 慎平 広島工業大学, 情報学部, 准教授 (30455183)
寺西 大 広島工業大学, 情報学部, 准教授 (50237004)
青木 真吾 広島工業大学, 情報学部, 准教授 (80364024)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 教育学 / 技術科教育 / 技能習得 / 力覚情報 / 疑似体験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,①製品設計者と高度熟練技能者を対象に力覚フィードバック装置とビデオ映像を用いた運動解析や,思考発話法によるプロトコル分析を行い,形式知と暗黙知(勘やコツ)についての学習課題の構造化を図る。そして,得られた知見をもとに,②視覚・聴覚情報と力覚フィードバック装置を用いた力覚・触覚情報を併用した疑似体験型の教材を開発・検証し,それらを用いた③ものづくり技能学習プログラムの有効性を検討することである。 これまで,「切削・研磨」の技能学習プログラムに関する資料収集・分析を行うとともに,力覚フィードバック装置等を用いて運動解析と作業分析を行い,「切削・研磨」作業の力覚・触覚情報を収集するプログラムの開発と熟練技能者と初心者の技能を比較し,初心者の技能についてアドバイスを与える疑似体験型の教材を開発した。 また,「切削・研磨」「塗装」の技能を対象に,主に暗黙知(工具の動かし方など)を学習できる「疑似体験型の学習支援システム」を開発するとともに,ものづくりの学習に必要な形式知と暗黙知(勘やコツ)について,学習課題の構造化を図り,「ものづくり技能学習プログラム」を構築した。そして,熟練者のパフォーマンスを初学者でも再現できるよう「疑似体験型の学習支援システム」と同調させるために,工具の持ち方,動かし方などをデジタル動画像・静止画像・アニメーション化させ,解説を加えた「コンテンツ」を作成した。 さらに,開発した「疑似体験型の学習支援システム」と「コンテンツ」のそれぞれの信頼性と有効性について,眼球運動計測装置と思考発話法を用いた予備実験的な実験室研究を通して明らかにし,システム全体の改善について,検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通りの調査,データが収集できているため。
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Strategy for Future Research Activity |
「力覚・触覚疑似体験型のものづくり技能学習支援システム」の信頼性と有効性の調査を実施し,その成果を発表するために,まず,開発した「疑似体験型の学習支援システム」と「コンテンツ」の同調を図り,有効性を検討する実験計画を作成する。次に,何度かの予備実験を繰り返して,有効性を測定できる実験方法を確立し,実験に臨むことを通して有効性を明らかにする。
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Causes of Carryover |
実験の有効性を検証するために必要な部品の納入価格が,安価に済んだことによる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
「力覚・触覚疑似体験型のものづくり技能学習支援システム」の信頼性と有効性の調査を実施し,その成果を発表するために,開発した「疑似体験型の学習支援システム」と「コンテンツ」の同調を図り,有効性を検討する実験計画を作成する。その際,何度かの予備実験を繰り返して,有効性を測定できる実験方法を確立するためのデータ収集のためのセンサー等の購入費,データ分析ソフトウェア等の費用として使用する。また,有効性の検証のための被験者への謝金,検証結果を学会で発表するための旅費・参加費,論文投稿費用に使用する計画である。
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Research Products
(9 results)