2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24340038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐藤 修二 名古屋大学, 理学研究科, 名誉教授 (50025483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉谷 光司 名古屋市立大学, システム自然科学研究科, 教授 (80192615)
渡邊 誠 北海道大学, 理学研究院, 特任助教 (10450181)
永山 貴宏 名古屋大学, 理学研究科, 特任助教 (00533275)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 光赤外線天文 / 天文計測 / 星間磁場 / 単色偏光掃天 / 6色同時偏光 |
Research Abstract |
2段階からなる効率的な掃天方針を考案した。まず、『広視野カメラを製作し、これに単色iバンドの波長板(半波長遅延素子)とワイヤ・グリッド(偏光子)を加え、広視野偏光掃天カメラを実現する。』次に、『この掃天カメラによって検出された"強く偏光した"天体について、SIRIUS+TRIPOLで6色偏光測定を行う』という方針である。 この方針に基づいて、以下の設計および素子の発注を行った。 1)広視野偏光掃天カメラ=i-Pol. wide 南アフリカ75cmおよび鹿林1mでの実測で18.4等級(波長板+ワイヤ・グリッド挿入時:SN~100:積分時間100s)を確認した。iバンド14等級の天体がsN~300<=>△p~0.3%で検出できることになる。この結果、暗黒雲周辺領域ではiバンドでの広域偏光掃天が最適であることを見いだした。 このカメラについて、"レンズ屋(株)"に依頼して光線追跡を行った。 製作および組立の容易さを考慮して、カセグレン焦点(F変換11.2)で視野=15分角を採用した。 この光学系に応じた素子、1)組(2枚)レンズ、2)波長板、3)ワイヤ・グリッド、および4)CCD (4kx4k:9μm素子)の型式を決定して発注した。 2)IRSFの6色偏光測定=SIRIUS+TRIPOL3=計測デジカメ IRSF/SIRIUS(JHK)にTRIPOL3色(gri)を付加する方法について検討した。IRSFのカセグレン焦点部を(120mmx400mmに)拡張して、TRIPOLを挿入し易くした。さらに、CCDのコンパクトな読み出し回路を自作する方針として、その仕様『科学計測が可能なシステム(3CCD同期/露出時間0.1~1000s/16ビット精度/USB取り込み/LINUX依拠)』を決定して、検討を"ささご(株)"依頼した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画の戦略をレヴューした結果、より安易でかつ効率的な偏光掃天方式に転換することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、広視野カメラを製作して、これに単色iバンドの波長板(半波長遅延素子)およびワイヤ・グリッド(偏光子)で、広視野偏光を実現する。このiバンド掃天によって得られた偏光天体について、隣接するIRsF/slRIus+TRIPOLで6色偏光測定を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度中に発注し、納期が次年度にずれ込んだ波長板(B.Halle社:120ユーロ~156万円)および組レンズ(岡本光学:60万円)、偏光器筐体(ささご:50万円)に充当される予定。
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