2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24340078
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
笹川 崇男 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 准教授 (30332597)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | トポロジカル絶縁体 / 単結晶 / 第一原理計算 / 量子構造観察 |
Outline of Annual Research Achievements |
重さゼロのディラック電子と呼ばれる2次元電子状態をもつグラフェンは、シリコンの限界を超える次世代電子材料として注目されているが、これを超越し凌駕できる可能性をもつ新しい電子材料がトポロジカル絶縁体である。本研究では、第一原理計算を活用したトポロジカル絶縁体の新物質開拓、候補物質の純良単結晶化、そして電子状態の実験検証を総合的に行った。 新物質開拓では、典型的なトポロジカル絶縁体である Bi2X3 (X = Te, Se) がもつホモロガス性を利用して系統的な検討を行った。ファンデルワールスの層間に連続的にBi2層を挿入した (Bi2)mBi2X3 (X = Te, Se) について、m = 1/2, 1, 2 の合成・単結晶化に成功した。m = 1/2の化合物は、新たなトポロジカル半金属であることを理論計算および実験により確認した。 一方で新現象・新機能の開拓では、極低温・強磁場下における量子振動現象や走査型トンネル顕微鏡・分光法(STM/STS)、角度分解光電子分光法を活用して詳細な実験検証を行った。STM/STSでは、ディラック電子の空間分布がポテンシャルの底からわき出して、エネルギーの上昇とともに同心円状のリングになって広がるように変化する様子を観測した。この振る舞いを理論解析で再現することに成功し、電子が閉じ込められているリングの内部構造を調べることで、スピン状態を含む波動関数に関する情報を得ることができた。これにより、スピンによる磁化が空間的に変化していることも発見し、静電ポテンシャルという一見磁気的性質とは無関係なパラメータの制御によって、ナノスケールで様々なスピン磁化の空間分布を作り出せるという応用につながる新技術を提案し、成果がNature Physics誌に掲載された。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
-
-
[Journal Article] A Single Surface Dirac Fermion Induced in BiTeCl-based Heterostructures2015
Author(s)
H. Zhang, Z. Liu, B. Zhou, M. Kanou, J. Sobota, D. Leuenberger, S. Yang, P. Kirchmann, S.-K. Mo, Z.-X. Shen, Z. Hussain, T. Sasagawa, and Yulin Chen
-
Journal Title
Scientific Report
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-