2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24340141
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
坂和 洋一 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センタ, 准教授 (70242881)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蔵満 康浩 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センタ, 助教 (70456929)
森高 外征雄 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センタ, 研究員 (20554372)
高部 英明 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センタ, 教授 (20150352)
米田 仁紀 電気通信大学, 学内共同利用施設等, 教授 (00210790)
富田 健太郎 九州大学, 総合理工学研究科(研究院), 助教 (70452729)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 無衝突衝撃波 / 大型レーザー / ワイベル不安定性 / 強磁場実験 / 共同トムソン散乱 |
Research Abstract |
世界の大型レーザーを用いて、高速の対向プラズマ流の相互作用により、無磁場中の無衝突静電衝撃波、外部磁場中の無衝突静電衝撃波、および ワイベル不安定性によって生成される磁場中の無衝突ワイベル衝撃波、の異なる条件における無衝突衝撃波生成を生成し、衝撃波の上流・下流における衝撃波パラメータ計測と電場・磁場計測を行うことによって、無衝突衝撃波生成の物理機構を総合的に研究することを目的としている。 激光XII号HIPERレーザーを用いた実験では、CH, C, Al, Cu, Pb製の平行平板型double-planeターゲットを用いて高速の対向流プラズマを生成し、共同トムソン散乱イオン項計測を行い、衝撃波が生成されていない状態での対向流プラズマの電子・イオン温度、流速、プラズマ密度を同時に計測し、時間発展を調べるとともにsingle-planeターゲットとの比較を行った。強磁場印可実験では、ガス中での使用が可能となるよう、伝送線のシールドを行い、次年度に実験を行うための技術確立を行った。 海外のレーザーを用いた実験では、米国のOMEGA、OMEGA EPレーザーを用いて、無衝突ワイベル衝撃波生成の予備実験と、ヘルムホルツコイルによって生成された数テスラの強磁場中の磁場に対して垂直および平行方向の無衝突衝撃波生成実験を行った。無衝突ワイベル衝撃波生成の予備実験において、OMEGAレーザー実験ではD-He3核融合によって、OMEGA EPレーザー実験では短パルスレーザーを金属薄膜に照射することによって、それぞれ生成されたプロトンを用いてプロトンバックライト計測を行い、これまでに観測されていたビアマンバッテリー効果による磁場生成に加えて、ワイベル不安定性に起因するフィラメント構造が観測された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
激光XII号、OMEGA、OMEGA EPレーザーといった複数の高出力レーザーを用いて、異なる領域の無衝突衝撃波を生成し、それぞれに特徴のある計測器によってプラズマや衝撃波のパラメータを計測している。 無磁場中の無衝突静電衝撃波生成実験では、共同トムソン散乱イオン項計測を行い、衝撃波が生成されていない状態での対向流プラズマの電子・イオン温度、流速、プラズマ密度を同時に計測し、時間発展を調べた。 無衝突ワイベル衝撃波の実験では、OMEGAとOMEGA EPレーザーを用いた予備実験が行われ、当初の予定通り、ワイベル不安定性に起因するフィラメント構造がプロトンバックライト計測によって観測されている。NIFを用いた無衝突ワイベル衝撃波生成実験は平成26年度に開始されることになった。 外部磁場中の無衝突静電衝撃波実験では、OMEGA EPレーザーを用いてプラズマ流に対して垂直方向および平行方向の外部磁場を印可し、プロトンバックライト計測と共同トムソン散乱計測を行い、外部磁場の効果を調べた。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後も、世界の大型レーザーを用いた異なる条件における無衝突衝撃波生成実験を継続して行う。 無衝突ワイベル衝撃波の実験では、NIFを用いた衝撃波生成実験を行い、CDおよびCHターゲットを用いたDD核融合生成中性子計測による衝撃波下流イオン温度の時間発展、X線分光による電子温度計測の時間発展、誘導ラマン散乱高計測によるプラズマ密度計測を行う。 激光XII号実験では、真空容器に約5Torrのガスを満たし、またOMEGA EPレーザー実験では、真空容器内にガスを封入したガスパイプを設置し、ともに輻射やレーザーによって予備電離されたガスプラズマ中での数テスラの強磁場中無衝突静電衝撃波実験を行う。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成26年度に、当初の予定よりも多くの出張旅費が必要となる見込みになったため。 平成26年度には旅費を多めに配分する。
|
Research Products
(25 results)