2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24350012
|
Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
岩田 耕一 学習院大学, 理学部, 教授 (90232678)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高屋 智久 学習院大学, 理学部, 助教 (70466796)
中村 浩之 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (30274434)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 生体膜 / リポソーム / 時間分解分光 / ラマン / 化学反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
リポソーム脂質二重膜中に可溶化したtrans-スチルベンを最低励起1重項(S1)状態の振動励起状態に光励起して,その後このS1 trans-スチルベンが冷却する過程をピコ秒時間分解分光法によって観測した.この実験から,6種類のリン脂質から構成される脂質二重膜の室温における熱拡散定数を推定した.さらに,24℃付近で相転移を示すDMPC脂質二重膜の熱拡散定数の温度依存性を17から31℃の範囲で推定した.これらの実験から,ゲル相の脂質二重膜の中よりも液晶相の脂質二重膜の中の方がエネルギー移動の効率が大きいことを見出した.実験に対応する初期条件と境界条件の下で熱拡散方程式の解を求め,実験の結果を説明した. 前年度までに合成した9,9’-ビアントリルをリン脂質であるDMPC(dimyristoyl phosphatidylcholine)およびEgg-PC(egg yolk phosphatidylcholine)がつくるリポソーム脂質二重膜の中に可溶化し,この試料を光照射した.光照射によって9,9’-ビアントリルで進行する分子内電子移動反応の様子をフェムト秒時間分解近赤外分光測定法で測定した.測定の結果,光励起されたビアントリルの電子状態がLE(局所励起)状態からCT(電荷移動)状態に変化することがわかった.この変換の速度を示すLE状態の減衰の速度は,DMPCとEgg-PCでは異なった.また,この減衰には2種類の速度成分があることがわかった. 脂質二重膜の内部の一定の深さでの粘度や熱拡散定数を評価する目的で,trans-スチルベンをフォスファチジルコリンに導入したリン脂質の合成の合成を進めた. DMPCの炭素鎖の一方にtrans-スチルベンを導入したけい光リン脂質の合成に成功した.
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(22 results)