2015 Fiscal Year Annual Research Report
有機反応と酵素反応のワンポット化による高分子グライコマテリアルの最短合成
Project/Area Number |
24350052
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
正田 晋一郎 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10143364)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 糖オキサゾリン / 糖タンパク質 / 糖転移反応 / 化学酵素合成法 / トラスツズマブ / モノクローナル抗体 / 糖鎖 / 抗体医薬品 |
Outline of Annual Research Achievements |
タンパク質に付加されている糖鎖と生理機能の相関関係を研究するためには、糖鎖構造が均一である糖タンパク質を作製する必要がある。抗体医薬品のような大きな糖タンパク質では、有機合成手法だけでは調製が困難であり、糖鎖リモデリング法(化学酵素合成法)の製法確立が望まれていた。 前年度までに、本基盤研究を遂行するために必要不可欠な糖オキサゾリンの一段階合成を確立することができた。そこで、最終年度においては、均一な糖鎖をもつ糖タンパク質合成を試みた。その結果、(公財)野口研究所、株式会社免疫生物研究所との共同研究により、糖鎖リモデリング法により、糖鎖を均一化した抗HER2ヒト化モノクローナル抗体(以下、「トラスツズマブ」という)を創製することに世界で初めて成功した。本研究で開発した水溶液中、無保護糖から1段階でオキサゾリン体を合成する手法を用いて、まず数種類の均一糖鎖オキサゾリン体を調製し、次いでカイコから調製したトラスツズマブから均一なアクセプターを作製し、そしてこの両者を糖鎖合成酵素にて反応させることにより、糖鎖均一化トラスツズマブを創製する事に成功した。 抗体のFc領域に結合している糖鎖にコアフコースが欠落しているとADCC活性が高まることが知られいるが、糖鎖均一化トラスツズマブでは6種のコアフコースのない糖鎖均一化トラスツズマブを作製し、ADCC活性を測定したところ、糖鎖により、それぞれ活性に差があることが判明した。今後更に糖鎖分解酵素のライブラリーを充実させ、種々の糖タンパク質で同様の糖鎖リモデリング研究を積み重ねることにより任意の均一な評価用糖タンパク質を作る有用な手段を提供していくことにより、トラスツズマブ以外の抗体医薬品の糖鎖均一化への応用が期待できる。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Glycoengineered Monoclonal Antibodies with Homogeneous Glycan (M3, G0, G2, and A2) using a chemoenzymatic approach have different affinities for FcgammaRIIIa and variable antibody-dependent cellular cytotoxicity activities2016
Author(s)
M. Kurogochi, M. Mori, K. Osumi, M. Tojino, S. Sugawara, S. Takashima, Y. Hirose, W. Tsukimura, M. Mizuno, J. Amano, A. Matsuda, M. Tomita, A. Takayanagi, S. Shoda, T. Shirai
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Journal Title
PLOS ONE
Volume: July 22
Pages: 1/24-24/24
Peer Reviewed / Open Access
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