2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24350105
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
佐野 庸治 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80251974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
定金 正洋 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10342792)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ゼオライト / 水熱合成 / 構造規定剤 / ナノパーツ |
Research Abstract |
本年度は、ゼオライト転換過程の解明を目指し、エレクトロスプレーイオン化質量分析(ESI-MS)測定による転換過程に存在するナノパーツの質量分析を行うとともに、FAUおよび*BEA型ゼオライト転換とアモルファス原料を用いた通常のゼオライト合成を比較・検討した。その結果、出発ゼオライトと目的のゼオライトの構造に類似性があるほど、効率的に目的のゼオライトが得られることを見出した。すなわち、ゼオライト転換過程に生成するナノパーツの構造は出発ゼオライト、有機構造規定剤(OSDA)および水熱合成条件に強く依存し、出発ゼオライトの構造ユニットを保持したまま分解することができれば構造類似性の高いゼオライトへの転換が可能である。この結果を踏まえ、構造類似性を利用した種結晶およびOSDAフリーの*BEA-MFIおよびLEV-CHAゼオライト転換にも成功した。 また、ゼオライトの転換過程においては、原料であるゼオライトはまずアルカリ源でもある有機構造規定剤によって分解され、その一部は液相に溶解する。その後目的のゼオライトへ結晶化する。そのため、水熱処理後の溶液中には比較的質量の小さなナノパーツが存在すると考えられる。そこでゼオライト転換過程において、目的のゼオライトが生成する前の段階(アモルファス状態)で水熱処理を終え、遠心分離によって液相と固相とに分離し、溶液中のナノパーツの構造解析を前年度に引き続きESI-MSで行った。 以上の結果は、ゼオライト転換過程に生成するナノパーツ構造の解明が進めば、ゼオライト転換法もゼオライト合成における重要な合成方法の一つになることを示唆している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
FAUおよび*BEA型ゼオライト転換とアモルファス原料を用いた通常のゼオライト合成を比較することにより、ゼオライト転換過程に生成するナノパーツの構造は出発ゼオライト、有機構造規定剤および水熱合成条件に強く依存し、出発ゼオライトの構造ユニットを保持したまま分解することができれば構造類似性の高いゼオライトへの転換が可能であることを明らかにした。
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Strategy for Future Research Activity |
出発ゼオライトの分解によって生成した構造ユニット(ナノパーツ)の構造解析を行う。また、リンを含む有機構造規定剤を用いたゼオライト転換の可能性についても検討する。最終的には、ナノパーツの自由な組み合わせによる機能性材料ゼオライトの自在設計・合成法(レゴ合成法)の確立を目指す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
出発ゼオライトの分解により生成すると考えている局所的秩序構造を有するアルミノシリケート種(構造ユニットナノパーツ)の解析を質量分析法により検討を進めたが、分析に最適な試料調製ができていないため、その化学構造について十分な検討が行えなかった。 質量分析法以外の手法により構造ユニットナノパーツの解析を行う。
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Research Products
(11 results)