2012 Fiscal Year Annual Research Report
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24360026
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Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Research Institution | Osaka University |
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Principal Investigator |
井上 康志 大阪大学, 生命機能研究科, 教授 (60294047)
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| Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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| Keywords | 金属ナノクラスター / 光物性制御 / 蛍光プローブ / プラチナ原子 / バイオイメージング |
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| Research Abstract |
蛍光性白金ナノクラスターの発光波長を長波長化するため、ナノクラスターの構成原子数の増大を目指し、テンプレートとして用いるPAMAMデンドリマー内に取込まれる白金イオン数を極大化する条件等を評価した。具体的には、ナノクラスターの合成過程において、白金イオンがPAMAMデンドリマー内の窒素原子と錯体形成した際に観察されるLMCT(Ligand to Metal Charge Transfer)遷移による紫外光吸収(λ=250nm)を時系列に計測した。その結果、白金イオンとPAMAMデンドリマーを溶液内で混合後、24時間後に吸光度が極大となることを見出し、その時点で還元剤(クエン酸ナトリウム)を加え、撹拌することで、白金ナノクラスターを合成することとした。その後、PAMAMデンドリマーをメルカプト酢酸と配位子交換することで、白金ナノクラスターから分離し、高速液体クロマトグラフィーにより精製した。生成物の励起・蛍光マトリックススペクトルを測定したところ、420nmに吸収ピーク、520nmに発光ピークが観察された。さらに、エレクトロスプレーイオン化質量分析により生成物が8個の白金原子から構成されることを示した。白金ナノクラスターの原子数を5個から8個に増大することで、発光波長を長波長化することに成功した。さらに、合成した緑色白金ナノクラスターの絶対量子収率を測定したところ、28%に達することが分かり、これまでに報告されている緑色性を有する金ナノクラスターや銀ナノクラスターより高い量子収率が実現できることを明らかにした。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
白金ナノクラスターの構成原子数を増大させることで、蛍光波長の長波長化に成功するとともに、合成したナノクラスターの発光・吸光スペクトル、絶対量子収率、蛍光寿命などの光学特性を計測した。その中でも、蛍光波長520nm付近の緑色蛍光を示す白金ナノクラスターの絶対量子収率が同様の蛍光特性を示す金や銀のナノクラスターの量子収率よりも高く、明るい蛍光特性を有することを見出した。
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| Strategy for Future Research Activity |
引き続き、蛍光波長の長波長化を目指す。そのために、ナノクラスターの合成過程や構造を解析し、原子数を精密に制御し合成する技術の確立を目指す。また、白金ナノクラスターの蛍光以外の機能についても検討を行う。
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| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
順調に進展したため消耗品費が想定より少なく済むとともに旅費も研究に時間を集中したため想定より少なく済んだ。ナノクラスターの触媒性能等を評価するための電気化学アナライザーの購入を予定している。
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