2012 Fiscal Year Annual Research Report
スマート圧電材料・薄膜システムのメゾ力学設計・開発と高効率・環境負荷低減化
Project/Area Number |
24360041
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
進藤 裕英 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90111252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成田 史生 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (10312604)
竹田 智 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (70451531)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 圧電メゾ力学 / 数値シミュレーション / 材料試験 / 圧電材料・薄膜システム / 電場・力学場相互干渉 / スマートデバイス / マイクロ・ナノシステム / 環境発電 |
Research Abstract |
本研究は,次世代環境配慮型スマートデバイスのメゾ力学設計指針・開発思想を提供することを目的に,圧電材料・薄膜システムの検知・応答機能及び破壊・疲労挙動をマルチフィジックス数値シミュレーション(電場・力学場相互干渉,マイクロ・ナノ構造,化学組成・添加元素,焼成・蒸着の時間・温度等を考慮)・実験両面から解明するものである.得られた成果を要約すると以下の通りである. 1.(a)片側縁き裂を有するソフト・ハード系圧電セラミックスを取り上げ,交流電場下における三点曲げ静疲労試験及び有限要素解析を行い,破断時間のエネルギー解放率依存性に及ぼす交流電場の影響を解明・考察した. (b)交流電場下における片側縁き裂を有するソフト・ハード系圧電セラミックスの三点曲げ動疲労試験及び有限要素解析を行い,破壊荷重や臨界エネルギー解放率に及ぼす交流電場の影響を解明・考察した. (c)片側縁き裂を有する圧電セラミックスを取り上げ,直流電場下における三点曲げ繰返し疲労試験及び有限要素解析を行い,破断繰返し数(疲労寿命)やエネルギー解放率に及ぼす電場・分極回転の影響を解明・考察した.また,圧電セラミックスの繰返し疲労挙動に及ぼす交流電場・分域壁移動の影響についても同様に検討し,興味ある結果を得ている. 2.S字型圧電バイモルフハーベスターの振動試験および有限要素解析を行い,動的曲げ・ねじりによる出力電圧・電力を解明・考察中である. 3.非鉛系圧電材料・薄膜システムのフェーズフィールド解析プログラム開発に成功し,電気力学特性に及ぼすマイクロ・ナノ構造(分域・分極,結晶粒径等),添加元素(酸素空孔・欠陥等),焼成・蒸着の時間・温度等の影響について検討中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
圧電材料・薄膜システムのメゾ強度・機能評価法を開発し,破壊・疲労挙動に及ぼす電場の影響解明に成功している.また,圧電ハーベスターの検知・応答機能評価に成功し,環境発電特性に関する基礎データを取得している.
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Strategy for Future Research Activity |
圧電材料・薄膜システムの最適な材料・構造を見出し,高効率・省電力・小型軽量化を図る.また,非鉛系圧電材料・薄膜システムの強度・機能評価を行い,次世代環境配慮型スマートデバイスのメゾ力学設計指針・開発思想提供を目指す.
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Research Products
(10 results)