回転主軸対応高速工具サーボシステムの開発

2012 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 24360052
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
• Research Institution: Tokyo Institute of Technology
• Principal Investigator: 吉岡 勇人 東京工業大学, 精密工学研究所, 准教授 (90361758)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 新野 秀憲 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (40196639) ; 澤野 宏 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教 (40514295)
• Project Period (FY): 2012-04-01 – 2015-03-31
• Keywords: 精密位置決め / 回転主軸 / 切削加工 / 超磁歪素子 / 工具 / 高速工具サーボ

Research Abstract

初年度にあたる平成24年度は,主に超磁歪素子を組み込んだ高速工具サーボシステムを実現するため,機構設計,磁場解析,磁歪素子の基本特性評価を行った.その結果以下の成果が得られた.・提案する微動機構の磁気回路について有限要素法を用いて解析を行った.その結果,磁気回路を構成する部品の板厚について,一定値以上厚く設計しても磁束密度が変化しないことを明らかにした.
・駆動アクチュエータとなる超磁歪素子の基本特性を評価するため,磁場及び予圧を印可可能な基本評価装置を設計および試作した.
・印可する磁場の影響を受けずに微小な変位特性を評価可能な光ファイバー式変位系を装置に組み込み,基本特性評価装置を構成した.
・予圧を負荷した状態で,素子に対する印可磁場と出力変位の基本特性を評価した.その結果,予圧量に応じて,最大変位量,ヒステリシス量,磁場一変位応答曲線の形状が変化することを確認した.また変位量は磁場の正負の向きのよらず,その絶対値に依存することを明らかにした.得られた本結果から,要求仕様に応じて適切な予圧量を付加する必要があることが明らかとなった.

Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初予定の年次計画に従い,提案するコンセプトを用いた駆動機構の基本特性評価をおおむね終了したため.

Strategy for Future Research Activity

基本特性評価を終えた提案コンセプトに基づき,実際の機構へ適用可能なシステムの設計および構築を進める.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

購入予定であった高速バイホーラ電源を事前評価したところ想定性能を満たさないことが判明したため購入を見送った.別機種による構成も視野に入れ,より具体的な全体システムの構築を進める.