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2012 Fiscal Year Annual Research Report

摩擦・摩耗低減剤としてRBセラミックス粒子を活用した先進トライボマテリアルの開発

Research Project

Project/Area Number 24360058
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

堀切川 一男  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60173605)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山口 健  東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (50332515)
柴田 圭  東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (60612398)
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
KeywordsRBセラミックス / ポリエーテルエーテルケトン / 複合材料 / 摩擦 / 摩耗 / 粒子
Research Abstract

本研究の目的は,RBセラミックス粒子を樹脂材料および金属材料に配合することにより,新しい複合材料を開発し,トライボマテリアルとして応用することである.平成24年度では,水中でのしゅう動材料としての利用が期待されているPEEK樹脂にRBセラミックス粒子を充填した複合材料を開発し,水潤滑下における摩擦・摩耗特性を明らかにした.
PEEK樹脂に平均粒径3μmのRBセラミックス粒子を5,10,20,30,40mass%充填することにより,PEEK/RBセラミックス複合材料を作製した.比較材料として,PEEK樹脂,RBセラミックスを用いた-水潤滑下において,半径4mmのステンレス鋼SUS304ボールを相手としたボールオンディスク摩擦試験を行った.その結果,RBセラミックス粒子の充填率によらず,PEEK/RBセラミックス複合材料の摩擦係数,比摩耗量はPEEK樹脂,RBセラミックスに比べ低い値を示した.特にPEEK/RBセラミックス複合材料の摩擦係数については,高すべり速度条件において,0.02程度の極めて低い値を示すことが判った.試験後に発生した摩耗粉の粒度分布を測定したところ,PEEK/RBC複合材料における摩耗粉の平均粒径は0.4pmであり,PEEK樹脂における摩耗粉の約1/70であった.このことからRBセラミックス粒子を充填することでPEEK樹脂の大規模な塑性流動を抑制できることが明らかになった.このようにPEEK/RBC複合材料は,耐摩耗性に優れるために相手鋼材表面へのPEEKの摩耗粉の付着による相手面表面粗さの増加,また,摩耗に伴う自身の表面粗さの増加が見られないことから,すべり速度の増加や接触圧力の減少に伴う流体潤滑効果が他の材料に比べて顕著であり,そのため低い摩擦係数が得られたと推察される.
以上のことから,PEEK/RBセラミックス複合材料は水中でのしゅう動材料としての応用可能性が示された.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

当初の目的である,PEEK/RBC複合材料の作製とトライボロジー特性の評価がすべて行われただけでなく,PEEK樹脂にRBセラミックス粒子を充填することにより,水中での摩擦係数,比摩耗量の飛躍的な低減効果が得られるなど,最終目的であるしゅう動材料としての応用に向けたポジティブな結果について得ることができているため.

Strategy for Future Research Activity

銅合金とRBセラミックスの複合材料を作製し,機械的性質,トライボロジー特性に及ぼすRBセラミックス粒子配合の影響を明らかにするとともに.同材料のしゅう動材料として応用可能性を明らかにする.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

次年度使用額は,今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額であり,平成25年度請求額とあわせ,平成25年度の研究遂行に使用する予定である.

  • Research Products

    (4 results)

All 2013 2012

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 3 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] RBセラミックス粒子を充填したPEEK複合材料の水潤滑下における摩擦・摩耗特性2013

    • Author(s)
      山口健,堀切川一男
    • Journal Title

      トライボロジスト

      Volume: (掲載確定) (印刷中)

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Improvement of Tribo1ogical Properties of Thermoplastic Resin by Using Rice Bran Ceramics Particulate as Wear-Resistant Fillers2012

    • Author(s)
      Kei Shibata, Takeshi Yamaguchi, and Kazuo Hokkirigawa
    • Journal Title

      Proceedings of NORDTRIB2012

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Experimental study on microscopic wear mechanism of copper/carbon/rice bran ceramics2012

    • Author(s)
      Kei Shiabata, Takeshi Yamaguchi, Tatsuhiro Urabe and Kazuo Hokkirigawa
    • Journal Title

      Wear

      Volume: 294-295 Pages: 270-276

    • DOI

      10.1016/j.wear.2012.07004

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] RBセラミックス粒子を充填したPEEK樹脂の水潤滑下及び油潤滑下における摩擦・摩耗特性2012

    • Author(s)
      金鎭杰
    • Organizer
      日本機械学会東北支部第48期秋季講演会
    • Place of Presentation
      八戸
    • Year and Date
      2012-09-22

URL: 

Published: 2014-07-16  

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