Research Abstract |
東京理科大学では,二次元チャンネル風洞,円形噴流を用いて,シンセティックジェット,アクティブディンプル,プラズマアクチュエータにより発生する誘起流れの空力特性を明らかにした.特に,PIV計測により誘起流れの周波数特性と渦構造を明らかにした.まず,Cross Flow中にシンセティックジェットを吹出す場合のRoll Up渦が発生する限界を求めた.ストローク長さとStokes数の他ジェットとCross Flowの速度比をパラメータに取り,ステレオPIVによりRoll Up渦構造の有無を確認し,あわせて,渦度ならびに循環値を求め,静止流体中の誘起流れ構造線図との相違を明らかにした.同様に,アクティブディンプルとプラズマアクチュエータにより発生する誘起流れをPIV計測により求め,両アクチュエータに関する誘起流れの生成に影響する駆動周波数と印加電圧の影響を調べ,後方ステップ流れの再付着距離に及ぼすプラズマアクチュエータの印加Duty比の影響も明らかにした.しかしながら,両アクチュエータにより生成した誘起流れ中の渦構造線図を作成するには至らなかった.研究分担者が所属する千葉工業大学では,過去に蓄積されたプラズマアクチュエータの基本特性に基づいて,後方ステップ流れにプラズマアクチュエータを適用し,再付着過程に及ぼすアクチュエータ誘起流れの影響,即ち,剥離せん断層の成長と再付着距離の影響をPIV計測と壁面静圧分布により明らかにし,両大学で得られた空力特性データベースを構築し,両者を比較,検討した.以上の両大学の成果については,2012年7月,9月,12月,2013年1月の4回に亘り,両大学の研究実施に当たる研究者ならびに修士課程学生と学部学生を交えた合同研究会で情報の共有化に努め,研究の進展の方向性について議論した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
静止流体中における2つのアクチュエータ(アクティブディンプルとプラズマアクチュエータ)により生成した誘起流れ中の渦構造線図を作成するには至らなかった.尚,シンセティックジェットについては完成済み.原因は,剥離流れの制御に有効なパラメータの解明に時間を要し,渦構造の解明に必要なステレオPIVの計測に至らなかったためであり,技術的な問題が原因ではない.
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