2013 Fiscal Year Annual Research Report
マトリックスコンバータのPWM制御理論の体系化と可視化
Project/Area Number |
24360107
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹下 隆晴 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70171634)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 低消費電力・高エネルギー密度 / 省エネルギー / パワーエレクトロニクス / 電気機器工学 |
Research Abstract |
交流電源電圧を可変電圧可変周波数の交流電圧に直接変換する高効率,高密度の次世代電力変換器としてマトリックスコンバータが注目されている。マトリックスコンバータのPWM制御法は一般的に複雑で理論的に体系化されていない。申請者はスイッチング回数低減PWM制御とPWMパタン評価法を既に提案し,出力電圧または入力電流のそれぞれの高調波を最小化するPWM制御法を確立しているが,その理論展開はやはり複雑である。本研究では,高調波の準最小化を実現する簡単なPWM制御を導出し,理論の体系化を図ると共に,図で理解できる可視化したPWM制御理論を確立する。本研究成果により,マトリックスコンバータのPWM制御法を簡単に理解でき,普及と実用化に貢献できる。具体的研究計画の3項目について実施した内容を以下に示す。 [出力電圧高調波を低減するPWM制御理論の確立]出力電圧高調波を低減するスイッチング回数3回のPWM制御法に,瞬時実効値理論を適用し,出力電圧高調波の最小化制御法を既に開発している。瞬時実効値の計算負荷を軽減し,出力高調波特性において遜色のないスイッチング回数3回の簡単なPWM制御法を開発した。 [入力電流高調波を低減するPWM制御理論の確立]入力電流高調波の評価法として瞬時実効値理論を適用した評価法を開発し,その高調波評価法の妥当性をシミュレーションと実験で検証した。 [PWM制御理論の可視化]スイッチング回数3回のPWM制御法では,時比率計算に新たに出力電流情報を用いることで計算の自由度を増し,その自由度を用いてスイッチング回数を減らしている。出力電流情報により,要素が1つ増加したときの可視化について考案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画書に記した研究内容について,全て実施しており,その成果が得られているため。
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Strategy for Future Research Activity |
[出力電圧高調波を低減するPWM制御理論の確立]出力電圧高調波を低減するスイッチング回数3回のPWM制御法に,瞬時実効値理論を適用し,出力電圧高調波の最小化制御法を既に開発している。瞬時実効値の計算負荷を軽減し,出力高調波特性において遜色のないスイッチング回数3回の簡単なPWM制御法を提案し,PWMパタンと出力電圧高調波最小化のパタンの処理時間および高調波特性をシミュレーションおよび試作システムによる実験で特性を明らかにする。 [入力電流高調波を低減するPWM制御理論の確立]入力電流高調波を最小化するスイッチング回数3回のPWM制御法は,パタンが多く,計算負荷が高いため,現状実現できていない。そこで,入力高調波特性が低くなる簡単なPWM制御法を開発し,その高調波特性をシミュレーションと実験で検証する。 [PWM制御理論の可視化]スイッチング回数3回のPWM制御法では,時比率計算に新たに出力電流情報を用いることで計算の自由度を増し,その自由度を用いてスイッチング回数を減らしている。出力電流情報により,一次要素増加するので,可視化すると三次元表現となる。したがって,まず,三次元にて,制御法の可視化をし,さらに,簡単化のために2要素をそれらの積の形(例えば,入力電流と出力電圧の積)で1要素とし,二次元表現方法へと発展させる。
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Research Products
(6 results)