2014 Fiscal Year Annual Research Report
異常横磁界効果を利用した高温超伝導テープ線の遮蔽電流磁化の消去法の検討
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24360110
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
柁川 一弘 九州大学, 超伝導システム科学研究センター, 准教授 (10294894)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 高温超伝導体 / テープ線材 / 遮蔽電流 / 磁化 / 異常横磁界効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
高温超伝導テープ線材を巻いたパンケーキコイルにおける遮蔽電流磁化の消去法について検討した。まず、市販の高温超伝導テープ線材を用いて積層型パンケーキコイルを設計・製作した。その巻線方法として、ジョイントレスダブルパンケーキコイル巻きを採用した。その後、テープ線材の長手方向に微小交流磁界を印加するために、製作した高温超伝導コイルの周囲にトロイド型消磁コイルを銅線により巻線した。これら試料コイル全体を液体窒素中に浸漬し、高温超伝導コイルが作る中心磁界の時間変化を極低温用ホール素子により計測した。まず、高温超伝導コイルをある一定の通電電流まで励磁して保持した後、振幅の異なる一定の交流電流をトロイド型消磁コイルに通電した。その結果、中心磁界は時間とともにわずかに増加した後にほぼ一定となった。また、電流振幅が比較的大きい場合、交流磁界印加後の中心磁界はほぼ一定値に飽和した。この最大飽和値との差分を遮蔽電流磁界として片対数プロットすると、電流振幅が比較的大きい場合は、時間に関して上に凸な曲線となり、やがてゼロに漸近した。一方、電流振幅が比較的小さい場合は下に凸となり、最終的に有限な値に漸近した。次に、高温超伝導コイルの通電電流を繰り返し励減磁する一連の過程における中心磁界を計測した。その結果、交流磁界を印加しない場合はヒステリシスな曲線となり、遮蔽電流の影響を無視できないことがわかった。一方、高温超伝導コイルの通電電流を保持した後、振幅および周波数が一定の交流磁界を短時間だけ印加すると、ヒステリシスが消滅した。以上のことから、高温超伝導コイルの周方向に微小交流磁界を印加して遮蔽電流を低減する方法の妥当性が検証できた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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