2013 Fiscal Year Annual Research Report
激震後の高層建築物群からの同時一斉避難による街区群集の制御に関する研究
Project/Area Number |
24360250
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
北後 明彦 神戸大学, 学内共同利用施設等, 教授 (30304124)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関沢 愛 東京理科大学, 付置研究所, 教授 (30358775)
野竹 宏彰 清水建設株式会社技術研究所, その他部局等, 研究員 (50550167)
廣井 悠 名古屋大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (50456141)
西野 智研 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (00609894)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 街区群集 / 高層建築物 / 激震 / 火災 / 都市 |
Research Abstract |
①激震時の高層建築物等における調査:2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震は勤務時間内に発生した激しい地震として着目し、震度6弱~6強であった仙台市の高層建築物及び長周期振動の影響を受けた首都圏の超高層建築物を中心として、事務所用途、商業用途、高層マンションを対象として、防火設備・防火区画等の被害状況、激震時の在館者の挙動、防災センター要員等の情報収集・対応行動、及び、地上における広域移動の傾向を、平成24年度に引き続き調査した。 ②大都市圏在勤・在学者の地震時広域移動指向の解明:研究分担者の廣井が既に実施した東日本大震災における首都圏の帰宅困難現象に関する社会調査の調査結果を基に、曜日・時間帯別、及び、在勤・在学者の属性別の街区レベルでの広域移動指向を平成24年度に引き続き明らかとした。 ③高層建築物群における群集流動シミュレーションモデルの開発:各種用途の建築物群の在館者についての群集流動状況を再現できるように、シミュレーションのモデルを開発する。その上で、各階の避難階段の振り分け方のより効率的な方策や、本検討において提案した避難誘導方策が実際に有効に機能するかどうかの実証等を含め、激震後に有効な全館避難シナリオの提案に関する検討を行った。 ④街区における群集流動シミュレーションモデルの開発:研究分担者の西野が開発したポテンシャル法に基づく地震火災時の地域における避難シミュレーションモデルをベースとして、街区への建築物からの流入、街区内での誘導による流動、街区外への流出、及び、建築物への再収容を扱って街区での群集流動状況を把握できるモデルを24年度に引き続き開発した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
激震時の高層建築物等における在館者の挙動や広域移動指向性を基とした建物からの群集流動、及び、地上における群集流動を統合したシミュレーション手法を概ね開発しており、予定していた研究計画に沿って研究を実施している。
|
Strategy for Future Research Activity |
本年度は最終年度であるので、これまでに開発した激震時の高層建築物等における在館者の挙動や広域移動指向性を基とした建物からの群集流動、及び、地上における群集流動シミュレーション手法を用いて、地震後火災による在館者安全確保を行った上での建物内滞留方策を含めた適切な群集誘導等による街区群集の制御方策の検討を行う。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
分析に必要なデータの購入費用が予想よりも下回ったため。 次年度のデータ購入費用にあてる。
|
Research Products
(10 results)