2013 Fiscal Year Annual Research Report
既存施設群の維持・運用情報マネジメントのためのBIM導入手法の構築
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24360252
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
位寄 和久 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (00244103)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | FM / 維持保全 / 運用管理 / BIM / 3DCAD / データベース / 設備 / 建築情報モデル |
Research Abstract |
1)「施設維持・運用に必要な情報をBIMモデル内で一元化する手法を構築する」: 前年度に引き続き、建築情報モデルに格納するデータの特定及び格納方法の検討を行った。今年度は、特に建築設備(機械、電気、衛生)を中心に進めた。設備は日常的に点検業務や修繕・更新工事が発生し、各種報告書も必要なため、実際の施設維持管理業務から管理すべき設備属性情報を抽出した。 2)「建築情報モデルの構築と維持・運用データの格納を行う」: 昨年度入力した建築情報モデルに、今年度新たに検討した設備情報(3Dモデル+維持管理に必要な属性情報)を付帯させた。履歴をどのように扱うかが問題であったが、BIM対応3DCADの仕様と同様に属性情報にあえてヒエラルキーを持たせずに、属性名で解決することを提案した。 3)「FM担当者が建築情報モデル内の情報を利活用する手法を構築する」: はじめに、維持・運用情報のBIM対応3DCAD内での表示方法の検討を行った。3Dモードでの選択部材の情報表示、表形式での一覧表示を基本的な情報閲覧手法として考案した。 4)「建築情報モデル内の情報及び3Dモデル形状をメンテナンスする手法を構築する」: 維持・運用情報の登録・編集方法の検討を行った。維持管理業務における実用的手法確立のために、建築情報モデルから書き出した属性情報を表計算ソフトを併用することで管理する方法を提案した。全てBIM対応3DCADで行う手法から、基礎情報以外の大部分を表計算ソフトで管理する手法まで3パターン考案し、それぞれのメリット・デメリットを考察した。今年度は、特に設備に焦点を当てて、ワークフローを提案した。さらに、大規模更新等で3Dモデル形状が変わった際にも問題なく属性情報が引き継ぐことができるよう、書き出し、表計算ソフトで管理している属性情報をBIM対応3DCAD上で建築情報モデルへ戻すフローを提案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ケーススタディーの棟数が増えていない一方で、当初予定していなかった設備を維持管理の対象範囲に含めており、総合的に見て「おおむね順調に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、建築情報モデルの維持管理業務における実践的な利活用を行う。その準備として、まずは必要な施設についてモデリング及び属性情報の登録を行う。BIM対応3DCADで施設維持管理を支援することの長所とその限界を考察する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
前年度未使用額として408424円を今年度に算入したが、その一部の6996円が未使用分として次年度に算入することとなった。予算全体からすると誤差の範囲内であると考える。 消費税が8%に上がることから、その一部に当てる予定である。
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Research Products
(4 results)