2014 Fiscal Year Annual Research Report
13族-遷移金属系準結晶・結晶におけるクラスター機能設計による熱電変換材料の開発
Project/Area Number |
24360262
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
木村 薫 東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (30169924)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 金属結合クラスター / 共有結合クラスター / Woods-Saxonモデル / 近似結晶 / 半金属的バンドギャップ / 半導体化 / 分子軌道 / 最局在ワニエ関数 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)第一原理分子軌道計算により、金属結合クラスターであるAl13-(正20面体)とSi10はWoods-Saxonモデルと一致したが、共有結合クラスターであるB12H122-とAl12H122-とSi10H16は一致しなかった。クラスターのHOMO軌道に着目すると、安定なクラスターはHOMO軌道が結合性になったが、不安定なクラスターは反結合性になった。以上から、Woods-Saxonモデルを用いることで金属的結合性を判定でき、クラスター構造の安定性が HOMO軌道の結合性、反結合性に起因すると分かった。 2)実在する近似結晶を対象にバンド計算による探索を行ったところ、アルミニウム、銅、イリジウム系のC2 相が半金属的なバンドギャップを有する可能性を見出した。そして、この近似結晶のアルミニウムの一部を珪素で置換したモデル等、幾つかの元素置換モデルにおいて半導体化の可能性を見出した。残念ながら実験的には現在までに半導体化に成功していないが、(少なくとも計算上は)半導体となる具体例が得られた事は意義深い。これらのモデルを詳細に解析する事で、半導体探索のより具体的な指針が得られると考えられる。多くの近似結晶では特徴的なクラスターをその構造中に見出す事が出来る。そこでクラスターの分子軌道を基底として解析を行う事で、クラスターの構造、クラスターの配置等と、バンド構造との関連性を明らかに出来ると期待できる。我々は解析の道具として、バンド構造の表現に有用な分子軌道を抽出する手法を開発した。この方法は軌道の混成を最大限に考慮し、かつ部分状態密度のピーク構造を際立たせる様な条件下で分子軌道を決定するものである。アルミニウム、銅、イリジウム系C2 相中のマッカイクラスターに対し本手法を適用し、分子軌道を抽出した結果を用いて議論した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(21 results)