2014 Fiscal Year Annual Research Report
低消費電力スピントロニクスに向けた金属/絶縁体界面での垂直磁気異方性
Project/Area Number |
24360264
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中谷 亮一 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60314374)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 光 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (20506258)
白土 優 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70379121)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | スピントロニクス / 絶縁性反強磁性体 / 界面磁性 / 電界効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
強磁性体/絶縁体界面での界面磁気異方性とその電界制御に向けて、特に、強磁性層としてPt/Co層、絶縁層としてCr2O3層を用いた検討、ならびに、Cr3Al層上のFe-Co/MgO積層膜の垂直磁気異方性に関する検討を行った。前者については、電界による垂直磁気異方性の変化は確認されなかったが、Cr2O3層の電気磁気効果に起因した交換磁気異方性の方位反転が可能であることを見出した。この成果は、これまでバルク(鉱物)のCr2O3でのみ観測されていた効果をデバイス応用に必須である全薄膜素子に発展させた点で意義深いものであると考えている.一方、観測された交換磁気異方性の方位反転は、低温領域(253 K~278 K)に留まっていることから、デバイス応用に向けて,高温駆動を可能にする素子開発が必要となる. 異なる酸化物を利用した垂直磁気異方性素子として、Cr3Al相上のFe-Co/MgO薄膜についての研究も行った.本薄膜は、MgOを製膜した段階で室温での磁化が消失することが分かった.磁化の消失は,MgO製膜時の基板温度変化,酸素プラズマ照射によって誘起されるものではなく、放射光を用いたX線吸収スペクトル測定の結果,磁化が消失した原因はMgO製膜過程でFeおよびCoが酸化することによることが分かった.すなわち,MgO/強磁性体界面を用いた垂直磁化膜の作製には,MgO製膜条件(プラズマ密度,ターゲット密度,酸素流量、基板温度など)の最適化が必要であり,これらが今後の課題である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)