2014 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ波非平衡反応場を利用したSn含有マルチフェロイック新材料創製
Project/Area Number |
24360267
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
滝沢 博胤 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90226960)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 大和 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60396455)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | セラミックス / 先端機能デバイス / 誘電体物性 / マイクロ波加熱 / 非平衡反応場 / マルチフェロイックス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、2価のスズを含む新物質創製と強誘電性・マルチフェロイック機能発現を目的としている。26年度は、SnO-GeO2系において、マイクロ波照射により2相の新規相の合成に成功した。そのうちの一相は、XPS、SEM、TEMの解析から、2価のスズを含み、Sn/Ge=3~4の結晶相であると推察された。Pb3GeO5に類似した結晶構造であると考え、XRDパターンのリートベルト解析を行った。ピーク位置はおおよそ一致したが、強度比が計算値と実験値で異なった。結果としてRWP=32.97 %、S=2.97となり、整合性の低い値となったため、結晶構造の同定には至らなかった。また、他方の結晶相は、XRDパターンからSn6O4(SiO4)と類似の構造を持つと推察され、RIETAN-FPよりシミュレートしたSn6GeO8のパターンと良く一致したことから、この相の結晶構造はSn6O4(SiO4)と同じであると結論した。 本研究課題においては、2価のスズを含む新物質創製に挑戦し、2価のスズを含むSn2TiO4の合成には、マイクロ波照射による選択加熱を利用した非平衡反応場が不可欠であることを見いだした。また、上記選択加熱下における一方向拡散の積極利用により、SnO-GeO2系において、2価のスズを含む新規相を2種類発見した。通常加熱による比較実験を通した一連の研究から、2価のスズの不均化を抑制するための急速加熱、および、マイクロ波を吸収するSnOと、マイクロ波を吸収しない材料の組み合わせによって生じる非平衡温度場・一方向拡散が、Sn2+含有新規物質創製に重要な因子であることを明らかにできた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)