2013 Fiscal Year Annual Research Report
正方晶ビスマスペロブスカイトを用いた鉛およびアルカリ金属フリーな新規圧電体の創製
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24360271
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
舟窪 浩 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 教授 (90219080)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | エピタキシャル / 誘電物性 / 非鉛圧電体 / 組成相境界 / キュリー温度 |
Research Abstract |
本研究は、研究代表者が見出した、400℃以上の高いキュリー温度と、大きな圧電性を両立する物質の結果を基にしている。正方晶ビスマスペロブスカイト基の新規組成相境界(morphotropic phase boundary, MPB)を持つ材料を基に、鉛およびアルカリ金属フリー材料での大きな圧電性の起源の解明を行うことで、更なる組成探索を行い新規圧電体の創製を行うことを目的とする。本年度は以下の成果を得た。 1.新規組成探索について (1-x)Bi(Mg1/2Ti1/2)O3-x Bi(Zn1/2Ti1/2)O3について、MOCVD法を用いて (111)cSrRuO3//(111)SrTiO3基板上に(111)配向したエピタキシャル成長した膜の作製をMOCVD法で行った。X=0.18-0.60の広い組成範囲で菱面体相と正方晶相の広い共存領域が確認された。比誘電率および圧電性はx=0.14で最大値となり、それよりxの値が大きい領域では逆に減少することが確認された。 2.Bi(Mg1/2Ti1/2)O3- Bi(Zn1/2Ti1/2)O3-BiFeO3について MOCVD法を用いて、(100)c、(110)c、(111)cの結晶方位の膜の作製を行った。構成相は結晶方位によって異なり、組成相境界の位置も結晶方位によって異なった。また圧電性の最大値を示す組成や圧電性の大きさも異なることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね当初の予定通り進んでいる。 圧電の発生機構についても圧電応答顕微鏡による解析を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、これまでのエピタキシャル膜の作製や高圧作製の粉末での評価から、実用で重要な一軸配向膜の作製およ評価を行う予定である。この研究によって、本研究の成果を実用で使用可能にしたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
作成した膜で当初予定した種々の評価が可能になったため、それに時間がかかり、膜作製に当初ほどの費用が掛からなかった。 最終年度にあたるため、実験補佐員の方に協力いただき、研究を加速する予定である。また得られた成果を積極的に発表するための学会参加費を計上している。
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Research Products
(8 results)
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[Presentation] Piezoresponse behavior at a Morphotropic Phase Boundary in (Bi,Sm)FeO3 Films2014
Author(s)
S. Yasui, Y. Ehara, T. Shiraishi, T. Shimizu, H. Funakubo, M. Itoh, Y. Imai, H. Tajiri, O. Sakata, and I. Takeuchi
Organizer
Electronic Materials and Applications 2014
Place of Presentation
Double Tree by Hilton Orland at Sea World, Orland, FL., USA
Year and Date
20140122-20140124
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