2013 Fiscal Year Annual Research Report
プラスチックス表面に機能性セラミック薄膜を作製する革新的技術の創成
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24360277
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| Research Institution | Kansai University |
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Principal Investigator |
幸塚 広光 関西大学, 化学生命工学部, 教授 (80178219)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 弘章 関西大学, 化学生命工学部, 助教 (10551319)
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| Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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| Keywords | セラミック薄膜 / プラスチックス / コーティング / 表面機能化 / ゾル－ゲル法 / 転写 / フレキシブルデバイス / 成膜 |
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| Research Abstract |
平成25年度には(i) 転写されたセラミック膜のプラスチック基材との密着性を決定する因子の解明、(ii) 転写されたセラミック膜の力学的耐久性を決定する因子の解明、(iii) 転写されたセラミック膜の熱的耐久性を決定する因子の解明、(iv)より高い結晶性と緻密さをもつセラミック薄膜をプラスチックス基材上に作製する技術の開発、(v) パターニングされたセラミック薄膜をプラスチックス基材上に作製する技術の開発を目指した。しかし、(i)、(iv)、(v)において検討すべき点が多かったため、(ii)と(iii)は平成26年度に実施することにした。
(i)について： セラミック薄膜と極性基をもたないプラスチック基板との密着性は良好でないことを平成24年度に示した。しかしながら、平成25年度には極性基をもたないプラスチック基板の表面粗さが大きいことに気づいた。そこで、極性基をもたないプラスチック基板の表面粗さを低減したが、表面粗さを低減しても、密着性が良好にならないことが確かめられた。
(iv)について： より高い温度でセラミック膜を焼成し、膜の結晶化と緻密化が促進させたところ、剥離層が消失するにもかかわらず、プラスチック基板への転写が可能な場合があることを見出した。これは、「高い結晶性と緻密さをもつセラミック薄膜をプラスチックス基材上に作製する技術」を実現する上で非常に大きい前進である。
(v)について： 周期的な溝をもつシリコン単結晶基板を使用することによって、プラスチック表面に、異なる種類のセラミックリボンが交互に並んだパターニング表面を実現することに成功した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「転写されたセラミック膜の力学的耐久性を決定する因子の解明」「転写されたセラミック膜の熱的耐久性を決定する因子の解明」を平成26年度に行なうことにしたものの、「転写されたセラミック膜のプラスチック基材との密着性を決定する因子の解明」「より高い結晶性と緻密さをもつセラミック薄膜をプラスチックス基材上に作製する技術の開発」「パターニングされたセラミック薄膜をプラスチックス基材上に作製する技術の開発」においては前進が見られた。とくに、剥離層が消失する高い温度での焼成によって作製されるセラミック膜がプラスチックス表面に転写できることを見出したことは、結晶性に優れ、緻密で高い性能をもつセラミック膜によってプラスチックス表面を機能化する道が拓かれたことを意味し、非常に大きい前進であるといえる。
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| Strategy for Future Research Activity |
(1) 高い温度での焼成によって剥離層が消失するにもかかわらず、セラミック膜がプラスチック基板に転写できるための条件を明らかにするとともに、転写が可能である原因を解明する。
(2) 転写されたセラミック膜の「力学的耐久性」を決定する因子の解明するために、複数の種類と厚さをもつセラミック膜を、複数種のプラスチック基材上に作製し、「セラミック膜の種類と厚さ」「プラスチック基材の種類」「残留応力」「セラミック膜前駆体ゾル中の無機重合体分子量」が、セラミック膜を転写したプラスチックス表面の硬さに及ぼす効果を系統的に調べる。
(3) 転写されたセラミック膜の「熱的耐久性」を決定する因子を解明するために、 熱膨張率の異なる複数のセラミック膜とプラスチック基材の組み合わせにおいて、温度変化による亀裂発生の有無を確かめ、「熱膨張率の組み合わせ」と「亀裂発生を生じない温度範囲」の関係を明らかにする。
(4) 転写されたセラミック膜とプラスチックス表面の密着性に及ぼすプラスチックス表面の表面粗さの関係を、さらに定量的に調べ、明らかにする。
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| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
購入した試薬の消費速度が、予想したよりもやや小さかったため。
本研究を推進するにあたり、薬品、シリコン基板などの消耗品の購入が必要であり、また、研究成果を積極的に国際会議で発表するために、外国出張旅費の支出が必要である。
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Research Products
(13 results)
