2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24360304
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 一則 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (20143828)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 電極触媒 / 光電気化学反応 / メタン |
Research Abstract |
本研究では、「光電析処理を用いた電極触媒合金粒子の高分散固定によりメタン直接酸化を可能にする反応活性サイト形成」を目的としている。この目的達成により固体酸化物燃料電池(SOFC)におけるメタン直接利用を可能にし、二酸化炭素排出量の抑制と発電効率の向上に寄与できる。当該年度において、SOFC電解質粒子表面に対して、光電析法によりニッケル及びニッケル-コバルト合金粒子が微細に分散析出(高分散固定)した試料作製を試みた。光電析反応における金属・合金粒子に析出形態観察を、高分解能走査電子顕微鏡及び透過電子顕微鏡を用いて行った。その結果、光電析反応では金属酸化物(CeO_2系)電解質粒子表面のエッジ部及びコーナー部に優先的に金属・合金微粒子が結晶成長することを見出した。この観察結果に基づき、光照射で生成したホールと電子の電荷分離が光伝導性を有する金属酸化物結晶粒子表面の特定部位で効率的に起こるメカニズムを提案した。SOFC単セルの燃料極として最適な光電析条件の探索を行うとともに、ニッケル-コバルト固溶体酸化物を出発原料として作製したニッケル-コバルト合金の微細粒子が金属酸化物電解質粒子に対して均一分散したサーメット燃料極をもつSOFC単セルの発電特性評価を行った。この発電特性評価により、CeO_2系電解質を用いたサーメット燃料極におけるニッケル-コバルト合金微細粒子の均一分散が、メタン燃料に対する電気化学的酸化活性を向上させることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
用いる金属イオン溶液、電解質粒子、及び照射光の波長や強度等の光電析反応条件が複雑なため、最適条件探索に研究時間を要しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
ライトガイド機能付きの光照射装置、波長カットフィルター、及び照射強度測定装置の使用により、最適な光電析条件の探索を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
最適な光電析条件が確定した後に、単セルでの発電性能評価及び作製サーメット燃料極材料の分析評価に必要な実験機器類や消耗品に対して、経費使用を行う。
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