2012 Fiscal Year Annual Research Report
蛍光観測法を用いた海底熱水鉱床の現場観測技術の開発
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24360365
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Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Research Institution | National Maritime Research Institute |
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Principal Investigator |
篠野 雅彦 独立行政法人海上技術安全研究所, 運航・物流系, 主任研究員 (00392689)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 康晴 独立行政法人海上技術安全研究所, 海洋開発系, 主任研究員 (30344237)
山本 譲司 独立行政法人海上技術安全研究所, 海洋開発系, 主任研究員 (00586703)
古島 靖夫 (独)海洋研究開発機構, 海洋・極限環境生物圏領域, 技術研究主任 (90359159)
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| Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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| Keywords | 海底熱水鉱床 / 現場観測 / 生物蛍光 / 鉱物ラマン光 / 紫外線 / LED / レーザー / 深海調査 |
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| Research Abstract |
海底熱水鉱床は、豊かな深海生態系や鉱物開発等が注目されている領域であるが、深海での現場観測技術が不十分であるため、調査に多くの時間と労力が必要となっている。本研究は、紫外線(UV)励起蛍光観測法を深海調査に適用し、海底熱水鉱床付近の現場観測の高効率な調査技術を確立することを目的としている。このため、既存の深海調査用遠隔操作無人探査機(ROV)に、UV-LEDライト及び紫色レーザー励起分光計を搭載し、海底熱水鉱床での観測を実施することを目指して、H24年度には、以下の3つの研究項目を進めた。
(1)装置開発:
波長385±5nm、出力15Wの高輝度UV-LEDライトを製作し、深海用の耐圧ケースに収納した。また、浅海域観測用に、波長405nm、出力1Wの紫色レーザー励起蛍光ビデオカメラを試作した。さらに、波長405nm紫色レーザー励起分光計の光学設計および室内実験を進めた。
(2)性能評価:
深海用UV-LEDライトについて、海技研の高圧タンクで水深3000m相当までの水中耐圧試験を実施し、耐圧性能を確認した。また、深海底から採取し水槽飼育している深海生物に、UV-LEDライトおよび紫色レーザーを照射し、深海生物のUV励起蛍光イメージ及び紫色励起蛍光イメージが撮影できることを確認した。
(3)現場観測:
JAMSTEC研究船「なつしま」及びROV「ハイパードルフィン」のH25年度利用の申請を行ったが、まだ観測装置が完成していない等の理由から、不採択となった。今後、H26年度利用申請をする予定である。
また、浅海域については、紫色レーザー励起蛍光ビデオカメラで夜間にサンゴの蛍光イメージを撮影できることを確認した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画におけるH24年度の予定内容については、すべて実施することができた。加えて、浅海域の夜間サンゴや、水槽飼育深海生物の紫色レーザー励起蛍光映像を得ることができ、予定以上の観測データを獲得した。
ただ、ROV利用について、JAMSTECへのH25年度利用申請が不採択となったため、H25年度の現場観測に関する研究計画には変更が必要となった。
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| Strategy for Future Research Activity |
H25年度の(1)装置開発および(2)性能評価については、当初の計画通り進める。H26年度のJAMSTEC研究船利用にも予定通り応募する。H25年度の(3)現場観測については、深海調査用のROVが利用できないため、民間の小型ROVをレンタルし、中深度(水深30～50m程度)での現場観測を実施して、観測実績を積む。
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| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
JAMSTEC研究船の乗船出張が勤務先近傍からの発着となったことにより、旅費の抑制が可能となった。
このため、H25年度の小型ROVによる中深度(水深30～50m)の現場観測実験の経費として使用する予定である。
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