2014 Fiscal Year Annual Research Report
超多次元拡張パラメータによる出芽酵母の表現型クラスターの解析
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24370002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大矢 禎一 東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (20183767)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 出芽酵母 / 画像解析 / 細胞形態 / 自然淘汰 / 表現型解析 / 遺伝子破壊株 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに作成した細胞情報定量化システムを利用して、出芽酵母の詳細な表現型解析を行った。パン酵母やワイン酵母、ビール酵母、一部の病原性Saccharomyces酵母等は近縁でありながら、生育温度や発酵特性、病原性等においてそれぞれ固有の特徴を持つ。このような違いが細胞内機能のどのような差によって生じてくるかについては、分子育種、種分化研究、感染病予防等の観点から興味深い。申請者らは、ゲノム配列が解明されている酵母二株(実験株酵母とワイン醸造酵母)と、それらをかけ合わせた子孫の各株の形態情報を取得し、親株の形質の差の多くが遺伝子に由来すること、複数の遺伝子座が量的形質に影響を及ぼしていることなどを明らかにし、出芽酵母の細胞形態が比較ゲノム解析のよいモデル系となることを示した(Nogamiら(2007))。さらに地理的にも生育環境上も隔離された環境下で単離された野生酵母各種Saccharomyces cerevisiae 36株を用いて表現型プロファイリングを行い、生物種の進化に深く関係すると考えられてきたノイズ表現型が野生酵母においてバリエーションを持っていることを明らかにし、実際に自然界の酵母の生存戦略にノイズ表現型が深く関与していることを見出していた(Yvert ら(2013))。今年度は、野生酵母の形態表現型と遺伝子破壊株の表現型の広がり方を直接比較することにより、野生酵母では見られない形態を持つ遺伝子破壊株を特定し、その遺伝子破壊株を自然界では存在しない重要な遺伝子であると考えて、その遺伝子の性質、特性を明らかにした(Ming ら(2014))。細胞増殖速度が通常の状況で悪くなる遺伝子破壊株だけでなく、さまざまな環境変化に堪えられない遺伝子破壊株が見られたことから、自然淘汰によって生き残ってきた出芽酵母の戦略の理解が深まった。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Plant-derived antifungal agent poacic acid targets β-1,3-glucan2015
Author(s)
Piotrowski JS, Okada H, Lu F, Li SC, Hinchman L, Ranjan A, Smith DL, Higbee AJ, Ulbrich A, Coon JJ, Deshpande R, Bukhman YV, McIlwain S, Ong IM, Myers CL, Boone C, Landick R, Ralph J, Kabbage M, Ohya Y
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Journal Title
Proc Natl Acad Sci U S A
Volume: 112
Pages: E1490-1497
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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