2014 Fiscal Year Annual Research Report
シアノバクテリア概日時計転写出力系の多様性形成過程の実験的検証
Project/Area Number |
24370020
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小山 時隆 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (30324396)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | シアノバクテリア / 概日時計 / 多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、概日リズム研究モデルである淡水性Synechococcus PCC 7942を解析用の研究プラットフォームとして活用することで、生物時計システムが多様化した海洋性ピコプランクトンの概日時計関連因子の機能解析を行い、それらの遺伝子産物の様々な細胞・生理活性を実験的に検証する系を構築し、時計関連遺伝子多様性の真の理解を目指している。研究期間3年目の本年度は、昨年度までの成果を発展させ、多種のシアノバクテリア由来の時計遺伝タンパク質KaiBのKaiタンパク質時計に対する発振生成能とシアノバクテリア細胞内での他の生理機能についての影響評価を中心に行った。その際に必要となる、PCC 7942株での導入kaiB遺伝子の発現レベルを安定的に調整する系を確立した。海洋性ピコプランクトンのKaiB配列は淡水性Synechococcusの中で過剰発現することで、概日振動系および時計出力系としての転写系に大きな影響を及ぼすことが分かった。時計出力系への作用に関して、海洋性ピコプランクトンで欠損している時計出力系遺伝子に相当する淡水性Synechococcusの遺伝子を欠損した変異体での過剰発現の効果を進めて、遺伝学的な上位(下位)性を示唆することができた。 一方で、蛍光相関分光法(FCS)を応用して、試験管内でのKaiタンパク質時計の挙動を外部入力(ATPやADPの形態)のある状態で自動観測・分析することに成功した。この技術は概日リズムのような長期間のタンパク質間相互作用の自動観測を可能にしており、さらに外部入力有りの条件を可能にしたことで、ProchlorococcusのKaiBのみならず、Kaiタンパク質時計に相互作用する出力系因子(SasA, CikAなど)の時計発振時の挙動の自動観測の可能性を広げることができた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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