2014 Fiscal Year Annual Research Report
3’から5’方向への鋳型依存RNA伸長反応を行う酵素Thg1の分子機構解明
Project/Area Number |
24370042
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
田中 勲 北海道大学, 先端生命科学研究科(研究院), 特任教授 (70093052)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
姚 閔 北海道大学, 先端生命科学研究科(研究院), 教授 (40311518)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | X線結晶構造解析 / tRNA修飾 / アミノアシル合成酵素 / グアニン転移酵素 / 岡崎フラグメント / 鋳型依存伸長反応 / 逆向き重合 |
Outline of Annual Research Achievements |
Thg1は,tRNA(His)の5'端にG塩基を付加する酵素であり,通常のDNA/RNAポリメラーゼと逆向きにRNAを伸長する能力を持つ.本研究ではThg1とtRNA(His)複合体のX線構造解析を行い,その構造をもとにThg1による逆向きの塩基伸長反応の分子機構の詳細を解明するとともに,通常の鋳型依存DNA/RNA伸長反応と本酵素の関係を明らかにして,鋳型依存DNA/RNA伸長反応の分子進化の謎に迫ることを目的としている.このために,真核生物型Thg1とtRNA(His)複合体(euThg1-tRNA(His)複合体)の立体構造解析を第一目標としながら,同時に原核生物型Thg1の単体およびtRNA(His)複合体の構造解析にも取り組み,最終的には両酵素の構造と反応機構を明らかにし,DNA/RNAポリメラーゼと比較することで,鋳型依存DNA/RNA合成の分子生物学の新しい展開を図ることを計画した.
原核生物型Thg1とtRNA(Phe)の複合体(proThg1-tRNA(Phe)複合体)の立体構造を分解能2.21Åで決定し,proThg1はtRNA(Phe)のアンチコドン部を認識せずに結合すること,アンチコドンをHisのものに変えたtRNA変異体に対しては,G-1付加型の結合に変わることを明らかにした.さらに活性部位にGTPホモログ(GDPNP)を挿入した反応中間体の構造も2.70Åの分解能で決定し,塩基部分はタンパク質と相互作用をしておらず,tRNAとワトソン・クリック型の塩基対を形成していることを明らかにした.これによりproThg1によるtRNA鋳型依存ヌクレオチド伸長機構を構造に基づいて説明することに成功した.3'-5'方向の合成反応の詳細を含め,現在,本研究で得られた成果を取りまとめた論文の準備中である.
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(3 results)