2012 Fiscal Year Annual Research Report
オートファゴソームにリクルートするRab不活性化因子群の機能解析
Project/Area Number |
24370077
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
福田 光則 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (50311361)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | Rab / Rab不活性化因子 / 膜輸送 / Atg16L1 / オートファジー / 低分子量G蛋白質 / オルガネラ / 蛋白質分解 |
Research Abstract |
オートファジーは細胞内の蛋白質分解機構の一種で、飢餓時におけるエネルギーの産生や細胞内の異物(蛋白質凝集塊や細胞内に侵入した菌など)の除去に利用されている。オートファジーの基本的な仕組みは既に良く知られており、二重膜構造を持つ隔離膜がまず伸長し、細胞質やオルガネラなどをとり囲み、オートファゴソームが形成する。その後、オートファゴソームはリソソームと融合することにより内容物が消化・分解される。このようにオートファジーは非常にダイナミックな膜輸送過程を伴うことから、膜輸送の制御因子による緻密な制御が想定されるが、オートファジーを制御する膜輸送の制御因子の実体は未だ十分に解明されていない。近年、当研究室を含む幾つかの研究グループによりRabのオートファジーへの関与が報告されているが、その詳細な制御機構は未だほとんど明らかになっていない。最近、我々はオートファゴソーム上にOATL1(Rab33不活性化因子)を含む複数のRab不活性化因子がリクルートすることを初めて見出した。そこで本研究課題では、これらのRab不活性化因子群の機能解析を通して、これまで謎に包まれていたRabによるオートファジー制御の分子基盤の解明を目指している。本年度は、オートファゴソームと共局在を示す二種類のRab不活性化因子(GAPCenA及びKIAA1055)に焦点を当て、それらの分子のオートファゴソームへのリクルート機構の解析に取り組んだ。各種変異体(欠失及び部位特異的アミノ酸置換変異体)を用いた解析の結果、GAPCenAとKIAA1055は異なるメカニズムでオートファゴソーム上にリクルートすることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目的であるRab不活性化因子のオートファゴソームへのリクルート機構の一端を解明することに成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り研究計画を推進する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度は解析が順調に進んだため、当初の予定よりも消耗品費等を削減することが出来た。次年度は研究支援者1名を雇用し、不活性化因子の基質探索をより円滑に行う予定である。
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