2012 Fiscal Year Annual Research Report
成長期における脂質代謝が骨量獲得および骨代謝に及ぼす影響:小中学生の縦断調査から
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24370101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中村 晴信 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (10322140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
甲田 勝康 近畿大学, 医学部, 准教授 (60273182)
藤田 裕規 近畿大学, 医学部, 助教 (10330797)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 生理人類学 / 体組成 / 代謝 |
Research Abstract |
本研究は、成長期における骨量獲得や骨代謝に対する脂質代謝の影響を解明するものであり、小・中学生を対象として、(1)二重エネルギーエックス線吸収測定法による骨量および体組成測を測定し、(2)脂肪代謝マーカーとしてアディポネクチン等のアディポサイトカイン、骨代謝マーカーとしてオステオカルシン等の骨代謝マーカーを測定し、(3)体組成、脂肪代謝、骨代謝マーカーの情報に、生活習慣情報を加えて、包括的評価を行うことを目的とした。本年度は、2か所で研究を展開した。一つは静岡県浜松市において、小学生を対象とした疫学研究であり、同じ中学校区に存在する2小学校の5年生約200名を対象として身長・体重・腹囲の身体測定、採血、血圧測定、および二重エネルギーエックス線吸収測定法による体組成測定を実施した。得られた血液は次年度に解析予定である。もう一つは兵庫県淡路市における展開である。こちらは新しいフィールドであるため、本年度は次年度からの実施に向けての計画策定・準備の年とし、対象校の養護教諭と数回のワークショップを行った。 その結果、体組成測定に加え、身体活動量、睡眠時間、睡眠習慣の規則性(就寝時刻、起床時刻)、および食態度・食行動に関する項目を生活習慣調査項目に加えることとした。また、次年度実施については、体組成測定についての理解を深めるために、2013年3月に、教職員対象に体組成測定会を実施した。以上により、次年度実施に向けての準備は整った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、従来から展開しているフィールドに加え、兵庫県に新たにフィールドを開拓することに尽力したため、新フィールドの準備に時間を要した。しかしながら、新フィールドにおける次年度からの測定の準備は整った。さらに、これまで展開してきたフィールドにおいて測定・採血は終了し、次年度の解析に備えることができた。従って、計画はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、複数のフィールドで展開している。それは、一つのフィールドで研究計画すべてを遂行することは、被験者への負担を考慮すると、困難な点も生ずるためである。従って、体組成を核として、体組成と骨代謝・脂質代謝との関係は静岡のフィールドで、体組成と生活習慣との関係は兵庫県のフィールドで探索し、了フィールドの結果を総合して、本研究計画を遂行することとしたい.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
食節経費次年度使用額が生じたのは、次年度開催のヨーロッパ肥満学会および、ヨーロッパ心理学会での発表を計画しており、そのための海外旅費が必要なためである。これらと合わせ、次年度は、フィールででの探索も合わせて実施する予定である。
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Research Products
(7 results)