2013 Fiscal Year Annual Research Report
南西諸島の自然林および人工林の外生菌根菌群集の解明
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24380083
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
寺嶋 芳江 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 教授 (20521909)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奈良 一秀 東京大学, 新領域創成科学研究科, 准教授 (60270899)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 菌根菌 / リュウキュウマツ / 海洋島 |
Research Abstract |
平成25年度に以下の成果を得た。 1.調査区の設置と林況調査を行った。海洋島である大東島において、リュウキュウマツ林(マツ林)に調査区を設定し、毎木調査、樹齢・樹高測定を行った。 2.成木に共生する菌根菌群集を調べた。調査区から、土壌サンプル(縦5cm×横5cm×深さ10cm)を10m間隔で50個ずつ採取した。土壌中の菌根を全て取り出し、形態的特徴により菌根を類別した。類別した各菌根タイプから、DNA解析用のサンプルを選んだ。 3.DNAによる菌種同定を行った。菌根サンプルからDNAを抽出し、rDNAのITS領域をPCR増幅する。増幅産物を精製した後、シーケンスによって塩基配列を決定する。GenBankやUNITEなどの塩基配列データベースと比較し、菌種の同定を行った。 4.土壌中の菌根菌の胞子群集を釣り上げるべく継続試験を実施中である。マツ林から別途50個ずつの土壌サンプル(上記と同体積)を採取した。滅菌土壌中で発芽させたマツの実生苗を、各土壌サンプルに移植して閉鎖温室内で栽培し、土壌中の胞子から実生に菌根を形成させる。実験開始後6か月目に苗をサンプリングし、形成された菌根を形態類別した後、DNA解析に用いる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の進展を妨げるような問題点に遭遇しなかった。大東島にはサンプリングに適するまとまったスダジイ林が存在しなかった。H26年度に同様の海洋島である八丈島のスダジイ林においてサンプリングを行う。サンプリングに適するスダジイ林については、H25年度に既に予備調査済みである。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度には八丈島のスダジイ林において同様の調査を行い、今年度の調査と比較する。全体のとりまとめを行う。
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Research Products
(1 results)