2013 Fiscal Year Annual Research Report
超分子構造を惹起するバイオマスハイブリッド材料の開発と新規機能開拓
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24380092
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
上高原 浩 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (10293911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 義正 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (90280700)
吉永 新 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (60273489)
高野 俊幸 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (50335303)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | セルロース / ブロックコポリマー / バイオマス / 超分子 |
Research Abstract |
研究計画に従って以下の成果を得た。 1. メチル化グルコマンナン含有非イオン性ジブロックコポリマーの合成法を確立した。 2. イオン性オリゴペプチドを分子末端に有するメチルセルロース誘導体の合成法を確立し、それら誘導体からなる超分子ヒドロゲルの機能を検討した。すなわち、新たなカチオン性セグメントとしてオリゴアルギニンを、アニオン性セグメントとしてオリゴグルタミン酸を導入した化合物を合成し、ヒドロゲルからの薬物徐放性試験を行ったところ、モデル薬物のイオン性と関係した徐放性の向上を確認し、ヒトリンパ腫由来組織球細胞株U937を用いた細胞毒性試験により化合物の毒性は十分に低い事を確認した。 3. メチルセルロースのゲル化機構として、親水部における分子間水素結合の重要性を確認した。すなわち、親水部として水素結合し得ないオリゴエチレングリコール鎖を導入したジブロック型メチルセルロース誘導体を新たに調製したが、その化合物の水溶液は加熱により会合して沈殿するものの、ゲル化しなかったことから、ゲル化には親水部の分子間水素結合が重要な役割を果たしていることが判った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りの結果が得られた課題、計画通り遂行出来なかった課題、予想外の重要な知見が得られた課題が存在するが、全体としてH25年度に予定していた研究目標を概ね達成出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度であるH26年度は、スプレードライヤーを用いたナノ粒子の調製と機能化を進展させ、無機/有機複合材料の創成も含め超分子構造を惹起するバイオマスハイブリッド材料合成法を深化させる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
人件費・謝金を計上していたが、適当な人物が見つからなかったため。 新しい研究手法を学ぶために海外出張を考えており、旅費への出費を計画している。
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Research Products
(10 results)