2014 Fiscal Year Annual Research Report
タンニンと糖を用いた安全・安心な木材接着技術の開発
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24380094
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
梅村 研二 京都大学, 生存圏研究所, 准教授 (70378909)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | タンニン / スクロース / 天然接着剤 / パーティクルボード |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、プレス温度やプレス時間がボード物性に及ぼす影響を明らかにするとともに、タンニン・スクロース接着剤の硬化特性を評価した。 【実験方法】 昨年度の結果に基づき、タンニンとスクロースの比率は25:75とし、接着剤添加率は30および40wt%とした。接着剤を調製後、木材チップに噴霧塗布し、一旦乾燥後、マットを成形してホットプレスを行った。その際、プレス温度を160~220℃、プレス時間を5~15分と条件を変えて製造した。ボードサイズは30×30×0.9cm、目標密度0.8g/cm3とした。得られたボードの物性は、JIS A5908に準拠した曲げ試験、剥離試験、吸水厚さ膨張率試験の他、促進劣化試験により評価した。接着剤の硬化特性はDSC、TGA、FT-IRにより検討した。また、タンニンとスクロースの比率25:75について、220℃のオーブンで1~20分熱処理した硬化物を沸騰水中で4時間処理し、不溶化率を算出した。 【結果】 プレス時間を10分として熱圧温度の影響を検討したところ、熱圧温度が高くなるにつれて物性も向上する傾向が認められた。接着剤添加率40wt%、熱圧温度220℃で製造したボードが最も物性に優れ、平均MORは21.9MPaを示し、JIS18タイプの基準値に匹敵した。この結果をもとに、熱圧温度を220℃として熱圧時間を変えたところ、10分の熱圧時間で製造したボードが最も優れた物性を示すことが分かった。DSCやTGA測定の結果、タンニンとスクロースの反応は、200℃以上で起こることが確認され、不溶化率測定では5分以降で急激な不溶化が起こることが観察された。これらの結果は、ボードの最適製造条件を支持する結果であった。また、FT-IRの結果よりフラン環の生成が確認された。 本年度得られた研究成果は国際シンポジウムで発表するとともに、国際誌に投稿し掲載された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)