2014 Fiscal Year Annual Research Report
ブタ脂肪のトリアシルグリセロール分子種組成と結晶性状を制御し、物性を改変する
Project/Area Number |
24380148
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
相川 勝弘 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産草地研究所畜産物研究領域, 畜産物研究領域長 (20370629)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 啓介 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産草地研究所畜産物研究領域, 主任研究員 (20343981)
本山 三知代 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産草地研究所畜産物研究領域, 主任研究員 (20414683)
千国 幸一 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産草地研究所畜産研究支援センター, 専門員 (40355061)
中島 郁世 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産草地研究所畜産物研究領域, 主任研究員 (60355063)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ブタ / 脂肪 / トリアシルグリセロール / 物性 / 結晶多形 |
Outline of Annual Research Achievements |
①トリアシルグリセロール(TAG)のsn-1位にacyl-CoAを結合させるグリセロール3リン酸アシルトランスフェラーゼ(GPAT)、sn-2位にacyl-CoAを結合させる1-アシルグリセロール3リン酸-O-アシルトランスフェラーゼ(AGPAT)およびsn-3位にacyl-CoAを結合させるジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ(DGAT)のアイソフォームについて、ブタの皮下、腎周囲および腹腔内脂肪のmRNAを用いて発現量の比較を行った結果、脂肪沈着部位によるアイソフォーム発現様式に違いはなく、GPATアイソフォーム4の高発現は、ブタの脂肪組織特異的な現象であることが明らかになった。さらに、ブタの脂肪前駆細胞株(PSPA)を用いてsiRNAによる遺伝子発現阻害試験を行い、GPAT4遺伝子の発現量の抑制を確認した。 ②結晶多形が異なるとラマンスペクトルも異なることを利用し、多変量解析により結晶多形の種類に分けてラマンイメージを作成することを試みた。その結果、テクスチャーの悪化に関係すると言われているβ型結晶多形の分布とその経時変化を新たに明らかにすることが出来た。このβ型結晶多形は多変量解析の結果得られたスペクトル形状より、豚脂肪に最も多いOPOやそれと類似の脂肪分子種のものであると考えられた。これが豚脂肪組織において冷蔵保存10日~2ヶ月の間に大きな結晶に成長していることが確認できた。 ③冷却速度を変えることで結晶多形が異なることを利用し、精製ラードの冷却速度を変えた場合にその硬さや外観が変化するかどうかを検証した。その結果、冷却速度が増加すると硬さも上昇すること、および硬さが異なる程度に冷却速度を変えたラードでは外観についても識別可能な差があることが明らかとなった。結晶多形の制御によりブタ脂肪の物性を制御できる可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
「豚肉の脂肪のやわらかさなど比較して紹介-畜産草地研究所が研究紹介」畜産日報、2015年4月23日付、5面(掲載確定)
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Research Products
(7 results)