2014 Fiscal Year Annual Research Report
選抜育種による北海道産マルハナバチの高受粉能力系統の作出
Project/Area Number |
24380178
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
野村 哲郎 京都産業大学, 総合生命科学部, 教授 (50189437)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土田 浩治 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (00252122)
高橋 純一 京都産業大学, 総合生命科学部, 准教授 (40530027)
佐藤 正寛 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産草地研究所, 研究員 (70370658)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 受粉昆虫 / マルハナバチ / 選抜育種 / BLUP法 / 分子遺伝 |
Outline of Annual Research Achievements |
北海道産マルハナバチを用いた高受粉能力系統の作出に向けて、以下の研究を実施した。 1.家畜の選抜育種において利用されてきたBLUP法を、半倍数性の性決定、女王蜂が複数の雄と交尾した場合に生じる父性判定の不確実性を考慮して拡張した。 2.マルハナバチ類を閉鎖系統として維持した場合、近親交配による近交弱勢が生じる。そのため、系統造成に当たっては定期的に外部から個体を導入する必要がある。そこで、繁殖隔離が不完全な場合を想定して、選抜による遺伝的改良量および近交係数を予測する理論を開発し、最適な個体の導入率を評価した。 3.外来種のセイヨウオオマルハナバチ集団の今後の北海道における動態およびその駆除のための基礎情報として、ミトコンドリアDNAのCOI領域の個体間変異を調査した。その結果、北海道で分布を拡大しているセイヨウオオマルハナバチは、原産地の中東・ヨーロッパの個体群に比べて、遺伝変異がきわめて小さく、強いボトルネック効果を受けた集団であることが明らかになった。一方、受粉系統として有望なエゾオオマルハナバチについても同様の解析を行った結果、本種のCOI領域には14種のハプロタイプが検出されたが、北海道内での分布には顕著な地理的分化が認められないことが示唆された。 4.外部形態からエゾオオマルハナバチの地理的分化の有無を調べる目的で、道内5か所で採集した46個体の女王蜂の翅脈を14点のポイントを設けて計測し、主成分分析およびクラスター分析によって地理的分化の程度を調べた。その結果、外部形態から見ても、本種には顕著な地理的分化は認められないことが明らかになった。このことから、単一の受粉系統を道内で広範に利用しても、逸出個体による野外集団の遺伝的攪乱のリスクは小さいものと考えられた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)